犬士編3 座敷童

食堂では浜路と座敷童が料理をしていた。


ちらし寿司を作っている。

座敷童が酢飯をぱたぱた仰いでいる。


座敷童は5、6歳の女の子で、男が嫌いだった。

食堂に犬神が来ると逃げていった。


浜路が程よく冷めた酢飯に具を混ぜ合わせて、

犬塚と犬神に振舞った。


犬神「北海道まで飛行機で行くと思うけど、武器持ち込めんよね?」


乙姫『ホンダジェットで行くので心配ありません。』


犬神「なるほど、ドラゴンにお勧め武器ある?」


乙姫『どうでしょう。それにしても犬神さんてよく噛まれますよね。

甲冑越しに河童に噛まれたり、吸血鬼に腕の肉を噛み千切られたり、

酒呑童子に頬張られたり。』


犬神「好きでやってませんが」


乙姫『相手の大きさを考えると今回も噛まれそうですよね』


犬神「どれくらいデカいの?」


乙姫『はるか昔、恐竜っていたらしいですが、似たようなもんでしょう。

大きい草食恐竜は20メートルを超えます。酒呑童子の倍くらいですね。

しかし肉食、つまり戦うなら10メートル級が最強でしょうか。』


珍しく犬坂が食堂へ降りてきた。

ちらし寿司を食べながら。

犬坂「今回は護符をお渡ししておきます。」


渡された護符は雨降らし。

溶岩が垂れ流されている火山に近づく為の手段として渡された。


犬坂「千切ったら発動し、雨が降ります。

効果は2日、その間に登山してください。

土砂崩れしまくりますので、ご注意を。」


犬神にはもう一枚渡される。


犬神「これは?」


犬坂「招雷の護符です。千切って捨てた所に雷が落ちます。屋外専用です。」


犬神「雷ね、、、なるほど。乙姫さんスタンガンってある?」


乙姫『無いです。ここには刃物、鈍器が多いです。』


犬神「ふーむ」


犬坂「デカい生き物には素早さが有りません。

なぎなたか槍がいいと思いますが。」


犬神「槍は複数人で使うならいいけど、今回もなぎなたかな。」


犬塚「はちまきを使うといい。」


乙姫『鉢巻は金剛力を与えます。金剛力発動の制御も出来ます。

神速と同時発動しないように出来ています。』


犬神「ドラゴンスレイヤーはないのね。」


伏姫「酒呑童子の酒をやろう。」


食堂に来た伏姫がヒョウタンを持ってきた。


伏姫「この量なら1.5倍くらいデカくなれるぞう。」

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