最終話 まげられぬ思想やポリシーを持っておこう



・思想を持つこと


 中身がない人間というのは、姿かたちは立派に人間だが、考えと行動に一貫性がない連中に言えることである。始めたての頃に志したものや、続けていくうちに芽生えた何かや変化は、後生握らねばならないくらい大事なものになる。仕事においても見られるが、付和雷同の徒輩であってはならない。他人の意見や思想を批判吟味せずに首肯するだけで、身につくものは何一つない。それこそ、仕事ではこういうやつは『一番信用ならない人間である』。


 基本的に管理職は、組織の成果を保証する成功請負人に近い立場である。仮に中身がない人間が管理職についた場合、何を考えるかというと、「メンツ」「立場」「保身」「生産性(数字)」である。『ガワ』に関することに興味関心がいく。思想やポリシーは、健全であるかはさておき妥当な思考の基礎である。生きるとは何か、人生とは何か、社会とは何か、人間とは何か、正義とは何か、悪とは何か、およそ、当然の如く受容し意識しないところで転がっている問いの存在に「気づき」を得ること、そして、これらの本源的な問いに答えられるのは、「宗教」と「思想」だけである。「事実」は答えにならないのである。


 これは、単に筆者の職業に関わらず、物書きでも同じであろうと思っている。それこそ、筆者の職業は物書きではないから、人生などの本源的な問いに相対することはないが、物書きは、常に本源的な問いに対する答えを握りしめて、書いているのではなかろうかと思う。尤も、古臭い考えだと思われる方もいらっしゃるだろう。もし、印税生活が目的だというなかなか潔い人物がいたなら、筆者はむしろそういう人間が書いたもののほうが気になるのである。世の中カネだという人間が書いた作品はけだしブラックユーモアにあふれたものであろうし、高邁な考えを現実的に冷笑した卑屈な思想もまた筆者の好物だからである。


 世の中は結局カネという思想も含め、人間は仕事をするうえで思想を持たねばならない。そのためには、あらゆる経験をすることと他者の思想に触れてみること、そして考えることだ。

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物語に関するくだらない考察・批評 オロローン @Blackbrain

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