第4話 商業主義を完全否定するのは無理、出版はボランティアじゃねえ





 ヘーゲルが最も知的な芸術として讃えた(らしい)文学を高尚なものとして尊ぶのは、まことに結構なことだが、だからと言って、金に結びつけることを忌避するのは、甚だしい筋違いである。出版社とて会社である以上、営利が目的になるのは、言うまでもない。このサイトの維持管理費も、開発運営の工数もバカにならない。このサイトだって、巨大な企画であって、単なる思いつきやボランティアで作っているわけじゃない。


 実際、開発・運営側に立ってみるとよくわかるが、ユーザーから何やらオワコンだなんだと文句を言われるだけでも、なかなか堪えるものである。一銭も払ってねえのに何様だこの野郎というのが本音で出てくる。縦組み機能だの、ルビ機能だの、応援コメント機能だの、編集だの、マイページだの、セキュリティだの、普段当ったり前のように使われているやつにも、実はどんな面倒や苦労が隠れていたりするかを全く知らないので、平気でそのような口がきけるわけなのだ。と、筆者は病的な発作に駆られながら思う。


 話が逸れてしまったが、以上のように、出版は営利目的であって、作家のためのボランティアで働いているわけじゃないことは、大前提で意識しておらねばならぬことである。売れないといけない。売れるものでないといけない。Win-Winでないといけない。


 尤も、ごく普通のビジネスの話だが、こうした現実を悉く否定しくさってふてくされている頭の固い人はいる。こういう人こそまあ、本当にオワコンなわけである。

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