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 明後日はバイオコンで焦らなくてはならない、はずだったのだが非常に猛烈で大型の台風が日本列島に接近していることから中止となった。大学生用にもバイオコンが行われているらしくそのときに希望する高校は参加できるらしく一言返事でイエスと回答した。

 一時間目の生物基礎では神経とホルモンのことが書かれている部分について前回それぞれが分かれた形で一つの題材を持ち調べたところを皆で集まって情報共有をするというところまで至った。それでも理解するのが難しくてさらにそれを要約するとなると相当大変であることは誰しもが分かっているようなことである。

 二時間目の化学基礎では中和滴定の実験が行われた。濃度が不明の酢酸(米酢)を十倍に薄め、それを水酸化ナトリウムを使って滴定するというものだった。中和されたという判断材料としてフェノールフタレイン液を垂らして滴定した液の色が薄く赤み帯びてきたら中和されたという判断でフェノールフタレインの色をどれだけ抑えられるまでの量を入れられるかがキーだった。僕は一滴、一滴垂らしていたのだが一回ずつ止めるというのが難しくて急にドバドバ出てきたところを酢酸側がもう無理と音を挙げてしまったのである。しかも小さい音ではなく大きめな音を。中和滴定という実験はどれだけ少しずつ出して色の変化を少しずつ見ていけるのかが鍵になっていたと感じた。

 三時間目のコミュ英で昨日の授業をしっかりと覚えていたのを感じた。単語がいつもは抜けているのに覚えていたのでやってすぐに復習すればテストも良くなるのではないかと前向きな希望を持つことが出来たのである。

 五時間目の古典では先生の声が掠れていて風邪を引いたのだなと僕は思ったのだが授業中の先生の言葉によって原因が分かった。それは大体この時期に毎年のように起こるらしく扁桃腺が腫れるということらしい。もうただ御大事にとしか出来ない部分で喉を使わないように静かに授業を受けようと言ったところが唯一の手段ではありそうだ。

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