第227話 美紗編 Ⅵ
――スタン。
廊下への
「あれ? リーちゃん。
お
彼女は確か……お
「それがねぇ。今日は町内会の会合があるから、そのまま飲んで来るってぇ。だから女子だけで楽しんでね、だってぇ」
「あら? そうだったかしら」
お
後は
はぁぁ。折角、
まぁ、仕方がありませんね。
ちょうどその時。
「あぁ、ちょっと町内会の寄り合いに行って来るよぉ。飲んでくるけど、町長とタクシーで帰って来るから、ママも飲んでも大丈夫だよ」
「あらあら、そうなの? これはまた急な話ねぇ」
「そうなんだよ。さっき
おおお、お
ちょっと待って! お
お
って言うか、すんごくダンディ。
浅黒い肌に、白い歯がめっちゃまぶしいわっ!
少し細目で
そこがまた、ちょっと外人っぽくって、めちゃめちゃ格好良いぃ!
はうはうはう!
これは確かに
って言うか、慶一郎さん……本当に日本人なの?
あんなに
もしかして、帰化……されたとか?
どう言う事? どう言う事なの? 謎が謎を呼ぶわ。
この
もちろん、イケメン枠には、慶太くんも含まれるわよ。
あぁ、どちらかと言うと、慶太くんは、お母さん似って感じね。
だって、お父さん似だったら、もっとハーフっぽくなってもおかしく無いもの。
とりあえず、ウチのお父さんとは、全然違うわっ。
こうも違いがハッキリだと、いっそ
いったいどんなご職業なのかしら?
……あれ? そう言えば、慶太さんの話だと、単なる地方公務員だって聞いた事が……。
地方公務員って、そんな色黒なイケメンになっちゃうものなの?
北陸の地方公務員って、みんな俳優みたいなイケメン揃いって事なの?
深いっ、深いわぁ、北陸。
雪も深いとは思っていたけど、都会からは想像も出来ない様な、異質な進化を遂げている様ね。
東洋の神秘。日本のガラパゴスと言っても
「行って来るよ。それじゃあ、皆さん。女子会楽しんで下さいね」
「「「はーい。いってらっしゃーい」」」
はぁ、最後まで
このお父さんなら、間違い無いわ。えぇ、間違いありませんとも。
虫も殺した事の無い様な、とっても紳士な方に違いありません。
となると、とっても
そんな二人に育てられた慶太くんが、悪い人の訳がありません。
決まった。いえいえ、前から……第一印象から決めていたのよ。
でも、今それが『確信』に変わったわ。
私の
私、高橋家に
高橋……美紗……。うん、全然違和感なし。
「えへへへへ……」
思わず笑みがこぼれてしまいます。
「美紗ちゃん、みさみさ? そんなにお腹空いたん? ヨダレ出とるよ?」
(翻訳:美紗ちゃん、みさみさ? そんなにお腹が空いたのですか? ヨダレが出ていますよ?)
――ハッ、ジュルリ
いかんいかん。妄想の世界にトリップしていたわ。
私、物語の世界に
否定はしないわ。
だって、
えぇ、そう。何て言うのかなぁ……。
「美紗ちゃん、美紗ちゃん。もう、乾杯するわよ?」
「あっ、はいっ!」
やべー、やべー。またもや、トリップしていたわ。
だってこの高橋家、いろんな
「それじゃぁ、高橋家の女子会、スタートしまーす」
「「「かんぱーい」」」
こうして
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