前のエピソード――５月３日（月）広島市中区新天地にある立ち呑み店「stand_low_key」で飲んで食べる。

広島市中区堀川町にある期間限定店「ムロトサカナ」で飲んで食べる。

一度酒を飲んでしまうと、もう我慢する必要はなくなってしまう。そんなたくさんは飲まないけれど、炭水化物と同じ位置づけとして補給の項目がその日はできあがり、頭を活動させる為に糖分とアルコールは時間を置いて摂取される。

というわけで、「酒商山田」さんの「山カフェ」ではなく、今現在は５月末まで営業予定の「ムロトサカナ」さんに寄った。働く人と料理は変わっているけれど、酒のラインナップは少なくなったとはいえ「酒商山田」さんの日本酒が飲めるだけでなく、カフェ同様気軽に入れて個人スペースを得られる店内は変わっていない。

滋賀の七本鎗に、ホタルイカの味噌和えを注文する。「酒商山田」さんの品揃えらしく香りの良さに上品でふっくらした甘さがあり、熱燗向きの酒とは異なる輝きが今の季節にとても合う。ホタルイカは臭みが消えていて、酒向きの濃さよりも、誰もが気兼ねなく食べられる昼の味となっている。

昼から夕方はどうしても頭が鈍くなるので、こうして何かに頼る姿勢はおそらく依存する人間の心持ちで、本当は良くないのだろう。とはいえ、せっかくの連休だから自由気ままに過ごすのが基本なので、すこしは我慢しているからいいだろうという言い訳をこしらえると、人はエスカレートして道を踏み外すものだ。それこそ今までの自分で、この先も変わりそうにない本人なのだろう。