3月7日(日) 広島市中区加古町にあるライブ&レストラン「OTIS!」でレンズ豆のカレーを食べる。
広島市中区加古町にあるライブ&レストラン「OTIS!」でレンズ豆のカレーを食べる。
演奏会が終わり、18時から近くで髪を切る予定だったので、それまで「OTIS!」さんで過ごした。
ひさびさに入り、広響の演奏会後の客が流れてくる前にレンズ豆のカレーを注文する。
場末のバーらしい木の調度品が雰囲気を持ち、たっぷりテキーラやウィスキーをこぼして染み込んだような店内となっている。
少し待って運ばれてきたカレーは玄米と、アレパみたいだが、小麦らしき焼物も一緒だ。カルダモンシードも混じる塩気の強い味わいで、日本の味と言うよりも、むしろ中南米で食べるようなスパイスと濁った味で、味覚を鋭敏に働かせるよりもがつがつ米と合わせて食べ進める料理となっている。
これだけならただの食事になりかねないが、この時はアルゼンチンタンゴが流れていて、ピアソラとは異なるおとなしい演奏となっており、スピーカーを含めた機材の良さは透き通った音ながら奥行きがある。
つい目を瞑り、耳を澄ませながら食べてしまう。音響設備は映画のように大きく店の背景を変えてしまう。綿花を前に茶色や黄色がフォルクローレの情景に変えてしまう。
帰り際にどのバンドか訊くと、なんと広島で活動するギタリストのデュオらしい。おそらく知る人ぞ知る徳武正和さんなのだろう、見せてもらったアルバムのデザインは葉加瀬太郎さんらしく、ピアソラを含めたタンゴの曲がおさめられている。
洒落た店ではないかもしれないが、味と歴史のある店には間違いない。それは膨大なCDの量でわかっていたが、氷山の一角としてタンゴを食らったようだ。
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