2月7日(日) 広島市中区本川町にある書店「READAN DEAT」さんで「山響屋POP-UP SHOP」を観る。

広島市中区本川町にある書店「READAN DEAT」さんで「山響屋 POP-UP SHOP」 を観る。


「OBSCURA COFFEE ROASTERS Hondori」で観た「トーテムと張り子展」が思い出されていたので、待っていた「山響屋 POP-UP SHOP」を「READAN DEAT」さんへ観に行った。


どちらの店も民芸に視点が向いており、ただデザインだけで終わらない物作りへの温度を大切にしているような気がする。それはコーヒーが似合う洒落た雰囲気だけでなく、本も一緒にイスとテーブルに落ち着ける格調だけでなく、気取らない親しみがあるからだろう。


デフォルメされたデザインの愛らしさと、手に持った時の軽かったり重かったりする肌触りがなんとも楽しい。今回で三回目となるらしく、福岡に郷土玩具店を構える「山響屋」が出版したばかりの「郷土玩具ざんまい」をめくってみると、その分量だけで目がくらくらしてしまう。まるで郷土料理のように日本全国各地に種類がある。


分かる人は、少し見ただけでどの土地の物かわかるらしい。もちろん自分はわからないので、小鳥に惹かれたり、お面と向き合ったり、猫に招かれたりしながら、悩み、佐賀ののごみ人形と高崎の達磨を並べて、考える。


頭の弱った時は本当に働いてくれない。高崎を埼玉と知ったかぶって間違え、今月半ばから広島で始まる日本伝統工芸展も名前が浮かばず、広島県立美術館さえ、どこかの美術館と口を濁すばかりだ。


そんな自分が選んだのは、江戸紫の達磨だ。目のかわいい海色のカッパは仕方なく諦めて、助六の鉢巻色に決めてしまう。その理由の一つに、横から見た時のシルエットの曲線がたまらなかった。


ふるさと納税ではないが、来年も夢に現れて欲しいくらい可愛い妖怪たちが来てくれるなら、鈴を腹におさめたカッパにしよう。それにしても、自分のコンデジは江戸紫をイブ・クラインのブルーにしてしまった。

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