前のエピソード――１２月２７日（日）広島市中区中町にある醸し日本料理店「醸はせべ」のテイクアウトを食べる。

広島市中区榎町にある焼き菓子店「コナサン」のクリスマスケーキを食べる。

その日に食べることをこだわらないので、我が家のクリスマスケーキは数日遅れでやってくる。それは歳末の大掃除を来年に延ばし、またさらに来年へと追いやっていつまでも大掃除に届かないと似ているようだが、ケーキは食べたいのでそれほどずれることはなく、いつまでも口にしないことはない。

フルーツたっぷりの「コナサン」さんのケーキは昨年も食べたので、今年も遠慮なく食べることにする。ただ、注意しなければならない点はあり、昨年だっただろうか、それとも二年前の誕生日だったか、それか記憶違いか、今年も妻が「全部食べれるよ」と口走ったので、慌てて半分に切ったケーキを箱に戻した。いつだったか、その口車にのって全部食べれば、「くるしい、くるしい」と、あとあと呻くように寝転がる姿を目にしたことがあり、自分も無理して全部食べるよりも、二日に分けて食べた方が美味しい数も二回になり、腹をやたら重くすることもなくなる。

というわけで今年は４分の１を文字通りぺろりと食べる。バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、キウイフルーツ、パイナップル、それに梨と柿と、コーティングされたフルーツは甘ったるくなく、みずみずしく、重たくないスポンジケーキとクリームと一緒にどこへでも腹に入りそうな気分にさせてくれる。そして糖とバターの絶妙なアイシングクッキーは豊穣なブラウンの味で美味しい一時に落ち着かせてくれる。

いつも美味しい「コナサン」さんに、今年もお世話に、そして明日もお世話になる予定だ。