12月8日(火) 広島市中区弥生町にあるうどん店「うどん屋一本」で飲んで食べる。
広島市中区弥生町にあるうどん店「うどん屋一本」で飲んで食べる。
締めにうどんが食べたいと言って「うどん屋一本」さんへ言ったのは、「フロマジュリーピノ」さんで出会った元気な地ぐ酒ぐ女性の影響だろう。この夜は酒にしてもうどんにしても、互いに交流して刺激を与え、同じ食べ物や飲み物を口にしている。
思えば地ぐ酒ぐを機に「うどん屋一本」さんを知ったのだから、この企画は自分達にとって大変なプラスをもたらしている。店も人も、酒も肴も、翌日に酒が残っても笑いと気力は残り、性格はどんどん柔らかくなっていく。
しかし「うどん屋一本」さんのうどんはそんなやわではない。初めて訪れて美味しいと口にし、再訪してよりうなる味なのだから、この店のうどんは本当に美味しい。
龍勢の熱燗で口を温めてから、すこしアテが欲しいと伝えると、自家製のカラスミを用意してもらえる。この味わいと来たら滋味で、さらっとこのような品を出すのだから、「うどん屋一本」さんの引き出しは未知のままにある。
口の垂れるおいなりさんを食べてから、肉うどんが登場する。その間に適当に選んだ大七の燗酒を口にしてうどんを食べると、塩味が小麦粉と一体化になって鮮明な味わいが浮かぶ。いまさら「居酒屋 いぶしぎん」の大将が言っていた、酒を飲みながらうどんをすすれるという意味を理解した。コシの強さもさることながら、塩の案配が酔った舌をきつく締めてくれる。
この日はストーカーのようで、「フロマジュリーピノ」さんで出会った女性はこの店に来る間に別の店を回ったらしく、スタンプカードをみせてもらうと残り2店でコンプリートとなる。女性一人でこの量と動きは凄い。正直に将来が楽しみになる酒飲みさんだ。
お客さんが入ればさっと席を外して店をあとにするさりげなさも好印象で、仮に男ならば立派な紳士としてエスコートできる人だろう。そんな素敵な若い酒飲みさんを追いかけてのうどんは、まだまだ広島の食の世界の一歩に踏み込んだだけだと諭すようで、図書館であまりの数の本に頭を抱えるように、広島の夜の食に腹をさすって困ってしまう。
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