7月24日(金) 広島市中区紙屋町にあるジュース店「タマル」のバナナジュースを飲む。

広島市中区紙屋町にあるジュース店「タマル」のバナナジュースを飲む。


衰弱といえば大げさだが、脳が萎縮して迷うことはある。夕刻、餃子を食べてから東急ハンズのイスに座り、その後、おなかが空いてるようだった。


食べたいのか、飲みたいのか、それとも書きたいのか、欲の条件のなかで、オールドリンク300円の肉バルのローストビーフにひかれ、鯖バルのフライに足がとまり、焼き鳥バルの5本盛りに鼻がひくひくする。こうなると、料理店の種類とメニューもはっきりせず、適当に埋めるべく自分自身に言葉を盛ってしまう。


どうするか決めきれずにシャレオを歩いていると、「タマル」のバナナジュースに目がとまった。この時は無料増量中で、バナナジュース280円か、これだろう。


氷抜きで頼み、中央広場のイスに座って飲む。昨日から行われている携帯電話の催しを眺めながら、ミルク味の甘いバナナに胃が満たされていく。


さて、これで行動の指針が着いた。そう思ってカップをゴミ箱に入れ、バスマチへ向かうと、携帯電話の人に声をかけられ、アンケートということで緑のシールを手渡される。ペイペイの利用についてのアンケートだが、「スマホを持っていないので」と答えると、やや間が、そして、「乗り換える検討はありますかと」最初からあきらめた感情を抑えながら申し訳なさそうに訊かれたので、「はい」と苦笑いで答えつつ、使っていないという場所にシールを貼る。


今の時代にスマホを持たない。それはスマホを持つよりも確かな理由があると知っていたのだろうか。

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