広島市中区中町にあるティーハウス「紅茶と果物・午前10時午後3時」でアッサムを飲んでレモンパイを食べる。

もし昼に黒毛和牛の店に行っていたら、「イエスタディ」に寄って紅茶を飲むことはなく、この店に来ることもなかっただろう。

前々から存在は知っていたが、酒も食も欲しくない状況で無聊にさまよっていたら、すんなりと店に入れた。

ここは「カフェモンク」と同じとは言わないが、近い雰囲気があり、そう遠くない日に必ず再訪するであろう店になった。アッサムを頼めば、腐葉土をかすかに想起させる芯から熟成された香りがあり、味は濃く渋みも深い。これはミルクに合いそうだが、この香りを損ねる前にこの原酒のような味わいを堪能したくなる。

レモンパイも一緒に頼み、薄く安いのだが、レモンのクリームの強烈な味わいはこの量で十分で、口の寂しさを紛らわせる薬味のような役割となり、腹を満たす目的にはなっていない。

そして店内は大きな窓から袋町小学校の全容を眺めることができて、絵画のように建築を味わうことができる。

他の紅茶も飲んでみよう。コーヒーや日本酒同様に普段に味わうべく、また来よう。ここは間違いなく本物の店だ。

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