6月28日(日) 広島市中区胡町にある喫茶店「朝日珈琲サロン」で朝日セットモーニングを食べる。
広島市中区胡町にある喫茶店「朝日珈琲サロン」で朝日セットモーニングを食べる。
昼前からサロンシネマで映画を観るから、近所でモーニングをとることにした。家で食べていけばいいのだが、最近は平日に食べる為にパンをけちっていて、何の為のパンになっているのだろうか。
とにかく時間も間に合ったので、久しぶりに「朝日珈琲サロン」へやってきた。ここの印象は良かったが、たばこの臭いもつきまとっていた。しかしどうやら今は禁煙らしく、昨日の映画の内容を思い出す地下らしい雰囲気がよりはっきりしていた。梅雨時期だからだろう、とはいえまるで気にならない清浄な空間だ。
入り口のショーケースに入ったティーカップのコレクションは見応えがあり、日本の陶磁器ならわずかに名前は浮かぶかもしれないが、これらはまったくわからない。それでも繊細な線と色には多くの興味が潜んでいる。
モーニングを食べるたびに、自分にはすこし少ないと思うことはあるが、実際に食べてみると満足することのほうが多い。今日も、大麦の入った滋味のある味噌汁を最初に飲み、トーストにミソスープという経験したこのない者にとっては不釣り合いな組み合わせも、アペリティフのように腹を覚ます重要な役割があることに気づく。だからこそ、取っ手のついたエスプレッソダブルくらいのサイズにおさまっているのだろう。バターの塗られたトーストをさくさく食べ、コーンの混じったポテトサラダをいただき、ケチャップのかかったとろとろしたスクランブルエッグをハムに合わせて完食し、コーヒーにミルクを入れて息をつく。モーニングはこれでいいのだろう。
たばこを吸う人にとっては残念かもしれないが、嫌煙する自分にはより良い場所となった。ふと、禁煙していながら、一時期葉巻に手を出した事を思い出した。あの香りを味わう感覚を得る前に、喫煙時間の長さと煙の量に負けてしまい、習慣にはならなかった。キューバでも、味わいもわからずに吸って、肺に入れていないのにニコチン中毒で仰向けになったことが思い出される。
見栄えだけで手を出した葉巻は、せっかちな自分にはとても合わないかもしれない。ならばたばこと考えるも、毎日ラッキーストライク1箱、300円、それが1ヶ月で10000円、1年我慢すれば100000円は節約できて、旅行に行くことができる、そう考えて何の苦もなく止められたが、その金で旅行に行くこともなかった。
この店内は、そんなスモーキーな記憶を刺激する空間だ。
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