8月13日(火) 瀬戸市でぐい呑を買う。
瀬戸市でぐい呑を買う。
ヤオハン陶器で織部のぐい呑みを買う。洞町の道に他に開いている店はない。ヤオハン本店のひもで束ねられた陶器を見てから、近くの店に行く。ここは小売りで、瀬戸は昔から、大量生産に大量買い付けと、小売りをするところはない。山の斜面はどれも窯があり、赤松を火に使い、松がなくなると窯を移動した歴史があり、それが美濃から瀬戸にかけての広い範囲での、瀬戸焼きを作ったらしい。代表的な瀬戸焼きを教えて欲しいと伝えると、織部、黄瀬戸、古瀬戸、志野、灰釉、御深井、辰砂を教えてもらえる。ここでも、結局作家の好みで作られ、客の好みで買われるという基本に行き着き、使い続ければ味がでる、ただしそれは本人がいなくなった頃だという。瀬戸は時間の尺がとても長い。
その後に、瀬戸蔵ミュージアムに寄り、瀬戸焼きの知識を得てから駅前の店を見て回るも、これが良いと決定的に思える物が見つからず、午前中に見た御深井のぐい呑みが頭から離れなかったので、再びヤオハン陶器へ行く。
今度は男性ではなく、女性が出てくる。気になっていた御深井のぐい呑を手に取り、値段を尋ねると、午前に買った物と一緒だと思いきや、外に置いてある品を見てから、300円と言われる。本当に良いのだろうか。自分も一緒に外へ出て、箱の中にある特価品を覗くと、確かに同じような物がいくつかある。
あまりに安いので、良いと見定めた自分の目利きがおかしいのだろうと思うも、とりあえず安いのだから、わざわざ自分から値を上げる必要もないだろうと買うことにする。奥さんであろう女性も親切で、9月の瀬戸のやきもの祭りは、美濃にいる人なんかも出展するから珍しい物が手に入る、是非いらっしゃいと声をかけてもらえる。わざわざ広島から来たと、訪れないであろう理由を述べてしまうも、機会があればと伝えて後にする。
結局、物よりも、人に惹かれて買うのだろうと知っていた結論を出し、瀬戸蔵にある瀬戸蔵セラミックプラザで、黄瀬戸のぐい呑を1個買う。思わず安くて手に入れた結果の、副産物としてだ。
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