前のエピソード――３月３日（日）広島市中区袋町にある旧日本銀行広島支店と平和大通りで「平和大通り芸術展 Hiroshima ARTery 2019」の作品を観る。

広島市中区堺町にあるカレー屋「百番目のサル」でインド風カレーを食べる。

さっさと夕食を済ませたい時の選択肢として、丼、麺、カレーがある。牛丼は昼に食べ、麺は気分でない、だからカレーになる。

帰り道にこの店に寄る。ポーク入りのインド風カレーだが、豚肉の入ったインドのカレーは、ゴア周辺地域以外では存在しないらしいから、あくまでインド風になるだろう。

ターメリックと辛さがきいている。甘さとコクもある。しかしインド風だから他に何があるのかと探していると、ウッディーな香りがあり、シナモンはありそうで、また、クローブも感じる、ということは、もしかしてオールスパイスでも入っているのかと考えていると、胡椒よりも二回りほど大きい粒が見つかり、明確な答えがでる。オールスパイスだろう。それに、カルダモンも入っているのだろうか。クミン、コリアンダー、フェネグリークは当然入っているだろう。

ここのラッキョウがおいしい。緑も、茶色もおいしい。本当にいい味だしている。

益子焼が長細い店内に沿った棚に飾られていて、それをじっと見つめる。「月天心」の茶碗がふと頭に浮かび、無性に茶碗が欲しくなる。一つくらい買ってもいいだろう。次は砥部焼を見に行くつもりだが、砥部焼の茶碗は考えられない。もっと厚みのある、武骨で、たくましいのが欲しい。豊田にクリムト展を観に行くついでに寄る予定の瀬戸か、常滑で買おうか。

汗を流し、カレーと共に頭ばかり働かせる。