前のエピソード――１月２６日（土）広島市中区基町にある広島市映像文化ライブラリーでレコードコンサート「ジャック・ブレル没後４０年そして生誕９０年」を聴く。

広島市中区幟町にある「幟町ブションマツナガ」でデジュネを食べる。

玉ねぎのポタージュ

ジャガイモ入りのパン

カツオのマリネマスタードのヴィネグレット

ブリのグリルと旬野菜ピペラード添え

ガトーショコラ

コーヒー

冷たいポタージュは口当たりがやさしく、生クリームにブイヨン、玉ねぎの甘さがとてもおいしい。お腹の空くスープだ。

パンはねっとりとした食感で、ジャガイモのデンプン質がもちもちしている。

カツオは、外側は火が入っていて、鮮烈な色の赤身は臭みなくすっきりしたおいしさだ。マスタードのヴィネグレットにミョウガも加わり、カツオと合わさって心地よい酸味がおいしい。

ブリは、土台にジャガイモ、上に甘みの引き出されたタマネギとパプリカ、卵がのっかり、汁を吸い込むほうれん草と刻まれた青じそがのる。即効性のある風味良い唐辛子の粉がいい。汁はたっぷりの甘みと辛味をふくみ、パンをつけるとたまらないおいしさだ。グリルされたブリも肉厚で、中は適度に脂がのってボリュームがある。半熟卵が割れると、皿は食材で崩壊する。家庭的な豪快さだ。

タマネギ、パプリカ、それに卵に唐辛子の粉は、バスク料理のピペラードと初めて知る。この味付けはスペインらしいが、アラブ料理の影響も感じる。

ガトーショコラにバニラアイスがのり、メープルシロップがかかる。しっかり手を組んだ生地のガトーショコラだが、口に入れると温度にとけて、たやすく分解される。正統な味わいだ。

コーヒーはナッツのようで、冷めると少しの酸味が感じやすく、深い味わいのおいしさだ。

給仕の男性は気が利き、シェフは清潔で、きびきびしていて、声もはっきりでている。店内も茶色いクラシックな色合いで、とても落ち着いている。

良心的な価格で、ボリュームもあり、丁寧な料理が満足にいただける。おいしいお店だ。