12月23日(日) 広島市中区基町にある広島市映像文化ライブラリーで野村芳太郎監督の「影の車」を観た。
広島市中区基町にある広島市映像文化ライブラリーで野村芳太郎監督の「影の車」を観た。
1970年 松竹(大船) 98分 カラー 35mm
監督:野村芳太郎
脚本:橋本忍
出演:岩下志麻、加藤剛、小川真由美、芦田信介
親と似た家庭環境を築こうと自然が働かせるのは、育った環境によるのか、それともDNAによるのか、稀に親の二の舞を見事に体現する人がいる。とある分野での目覚ましい成功や、嘆息するような転落への希求など、幸不幸は別として、同じレールから外れない仕組みがこの世の中にはあるのだと気づくことがある。
また、映画での登場人物の雰囲気と、実生活が同じ形と色合いで重なる人もいれば、真逆の人もいるらしい。この映画に出演している加藤剛さんと岩下志麻さんだ。
5歳で性質の現れる遺伝子があれば、50歳で現れるのもあるらしく、若い頃は両親に似ていなかったのに、歳を重ねるとそっくりになる事例があり、その反対もある。
この映画は、昔を重ねた妄想だったのか、それとも昔が現れた現実だったのか、判別はつかなかった。物語は順調に進み、平凡だからこそ、大人の理解から遠い子供の不気味な存在が想像力をふくらませる。大人が持つナイフや斧よりも、子供が持つナイフや斧のほうが先が読めず、危うい。出刃包丁などは、子供が持つとより長い凶器のような様をみせる。
子供は、わかっていないようでいて、わかっている。直感力は大人よりも鋭くあり、理性が欠けているからこそ、正しくものを判断することもある。
そんな子供を昔自分も持っていたのだと、言い訳にしているのか、それとも本当なのか、わからないが、ある大人はそんな子供をすでに忘れているから、子供を甘くみて断定する。
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