11月3日(土) 広島市西区草津南にある永斗麺アルパーク店でサンマラーメンを食べた。
西区草津南にある永斗麺アルパーク店でサンマラーメンを食べた。
紙屋町本店で初めて食べたのが約2年前で、その時はサンマラーメンが珍しくて、濃厚なスープに存在感のあるサンマの風味が美味しく感じた。ただ、夏場に食べたので、効きすぎていた店内の冷房によりすぐに麺とスープが冷えていったのを覚えている。あれはとても残念だった。
それはタイのバンコクで、知り合いに連れて行ってもらったトムヤンクンの店で、熱々で強烈な辛さの鍋が、極めて強い冷房のなかでみるみるうちに冷えていった寒々しい記憶を思い出すものだった。
久しぶりに食べたら、なんだかすっきりしなかった。店に入ると、ちょうど4人組のお客さんが入ったばかりだった。サンマラーメンを頼むと、15分ちかく運ばれてこなかった。遅いと思ったのは、今までラーメン屋に行った経験からして、遅くても10分くらいで運ばれてくるという感覚があったからだ。太い麺は時間がかかって当然だが、ここのように細い麺はそれほど時間がかからないだろう。
4人組のお客さんのオーダーが運ばれて3分くらいして、ようやくラーメンが来た。その3分後に、入ってきたばかりのお客さんのサンマラーメンが隣の隣に運ばれてきた。あまり良い気がしない。
前は美味しいと思っていたスープは、腹を壊して完調ではない自分の胃腸にはほとんど受けつけない濃厚さで、たしかに脂がたっぷり抽出された依存的な味の濃さはあるが、ざらざらして、サンマの風味はなんだろうか、こうも存在感があると野暮ったくて、自我を消しきれない大根役者のように感じてしまう。麺はゆできれず、いわゆる博多ラーメンのカタメのような茹で上がりで、スープとからまず、コシではなく、芯の強い味がスープを受けつけずに一方的に口のなかに広がる。
炙った豚肉は香ばしいが、こうも脂っぽいスープに、似たような性格の油っぽい味が合わさると、しつこい感じがする。チャーシューや角煮は、染みた味があり、ラーメンのなかで違った風味と階層のある味わい生み出すが、薄切りの豚肉ではあまりにも表層だけの味にとどまってしまう。
うずらもかわいいが、小さい。もやしはもっとしゃきっとしてもいい。
なにより麺が少ない。あと20か、30グラムぐらいないと男性の腹には物足りない。米を頼めばいいのかもしれないが、米は麺の代わりにはならない。
普段ならスープは飲み干すが、レンゲで2口飲んでまるまる残してしまう。
これで780円だ。スープに使う材料を減らして、700円にするか、麺を増やして欲しいと思わずにはいられない。料理は食べる人の好み以外のなにものでもないから、この店はこれでいいのだろうが。
結局、遅く運ばれてきたことが関係しているだろう。ライブビューイング直後の空きっ腹に、神経の疲労も重なり、苛立っていたのだ。
サンマと脂のゲップがいつまでも残り、後味の悪い食事となった。
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