7月8日(日) 広島市中区基町にある広島市映像文化ライブラリーでオリヴィエ・バビネ監督「スワッガー」を観た。
EUフィルムデーズ2018、フランス、オリヴィエ・バビネ監督「スワッガー」を観た。
フランスの移民の多く暮らす街で生活する少年少女へのインタビューで構成されるドキュメンタリー映像だ。移民という言葉を枝分かれさせると、黒人とアラブ人に大きく分けられ、さらに細かいアフリカ諸国やアラブ諸国の出自と宗教によっても分けられる。
インタビューを受ける子供たち全員が暗さと歪さを抱えている。手の動き、目の動き、トピックに関しての過剰な反応など、心の奥底がわかりやすく反映されている。ファションに興味のある陽気な男の子は、生活にのしかかる闇と不安を糧にした反発からの強さがある。生活に困窮しているからこそ、夢や目標に向かって活動は無駄を省いていく。
移民の子供たちは生粋のフランス人の知り合いがいないと言う。そもそも生粋とは何だろうか。とある女の子は、もしフランス人と付き合ったらという仮定に対し、両親が騒ぐ、あまりにも価値観がかけ離れていて、とてもうまくいかないと言う。それは別の星に住む人間に対するような反応だ。同じフランス人なのに。
とある黒人の男の子は言う。自分はフランス人だけれど、アフリカに戻った時に、コートジボワール人だと意識したと。
子供たちのインタビューから移民の置かれている生活を想起させられる。それは奴隷制度のあった植民地時代にも想を広げさせる。
この映画は日本に住む外国人にも考えを及ばせる。職場に導入された給湯器の説明書には、日本語とポルトガル語が書かれている。
ブラジル人が大勢住む団地がたしかにある。そこの人達にとって、日本人という言葉はどのような意味を持つのだろうか。
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