6月24日(日) 広島市西区横川新町にある西区民文化センターで「朗読劇 国定えがく」を観た。
西区民センターへ朗読劇を観に行った。衣装や小道具、演技も加わった朗読会だ。
泉鏡花の小説は好きだ。まず思い出すのは「春昼・春昼後刻」だ。これを初めて読んだのは、パリの安宿で、日本人の誰かが置いていったのだろう、何気なく手に取って、初見では内容をつかみにくい独特の文体に目をまわしながら、日本でもないどこか異郷の地をたゆたう気持ちで読んだ。素晴らしい発見だった。
泉鏡花の小説は、その文体や、語感を捉える能力が乏しくても、なんとか味わった気になれるほどのどぎつい色彩で読者を捉える。この作家の小説を、十人ほどの朗読者によって入れ替わって読まれると、話がつかめなくなる。事前に物語を知っていて、体調万全で、朗読会に何度も参加して大した集中力なしに、朗読から内容をつかみ、感興を得ることができるのなら、おそらく物語を楽しめただろう。瞬間瞬間の場面の言葉を味わうのみだった。
劇なら本格的な劇が観たい。朗読なら、小細工なしの朗読だけで聴きたい。それも上手な人だけの語りで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます