その三 街の闇の中で隠されていた人々、生き物たち


 枢木夏芽くるるぎなつめ 年齢 二十三歳 性別 女 身長 157㎝

 全ての獏の源であるヌシに創られたという言い伝えが残る枢木一族最後の生き残り。

 枢木一族として生まれた者は十歳の誕生日を迎えた日、獏が持つ“心に介入する”という力がヌシから直接与えられる。力を発動させる、感情が昂った時などには、獏と同じように瞳が赤くなるようになる。

 枢木一族の力を欲した人間は長い歴史の中でも多かったらしく、彼らは森から出るのを拒み、枢木一族を知る者はごく一部の学者くらいだったそうだ。

 学者にそんな話を聞き、力を欲した水元が引き起こした惨劇で、鋼鉄のアンドロイドに捕らえられ連行されそうになっていた夏芽を、獏のフゥリンがアンドロイドの腕を切り落としたことで助けたが、逃げ出した彼女は残った獏たちと復讐することを誓った。それが、悪夢の襲来である。

 その十一年後、復活したヌシが彩の夢の中に現れる。ヌシは自身を犠牲にしてでも愛する人たちを守りたいという風花の心に触れ、怒りを鎮めたことでその心が獏や夏芽たちにも伝わり、ひとときの平和が訪れた。

 そして二年後、森で静かに暮らしていた夏芽の前に佐久間が現れ、誘拐されてしまった。

 事件が終息した後、ヌシが復活したことで緑が生い茂り再生を果たした枢木の森で、枢木の心と、獏や森の生き物たちに囲まれながら静かに暮らしているそうだ。


 枢木冬樹くるるぎふゆき 享年 七歳 性別 男 身長 不明

 夏芽の弟。生前、夏芽とは仲良しで毎日森の中で一緒に遊んでいた。十三年前の惨劇で夏芽以外の家族はみな、殺されている。

 枢木の森からは出られないため、森から連れ去られた夏芽の身をずっと案じていた。彼が亡くなったのは七歳の時で、ヌシの力を与えられる前だったため、ずっとそばにいたフゥリンとは話せるが、他の獏たちと心を通わせることはできないらしい。そのため、夏芽が連れ去られたあとに暴れ出した獏たちを止めることはできなかった。


 ヌシ・ヌシ様 年齢 不明 性別 不明 身長 約4~6m(力の蓄え方で大きさが変わるらしい。全盛期は6mは確実にあった)

 全ての獏の源。ヌシが弱れば、全ての獏が力が弱まってしまう。獏とは元々、心だけの存在で街の人々、枢木一族の夢の中に入っては悪夢を食べたりと、自由に暮らしていた。常に具現化しているわけではないらしく、時々具現化しては、一族の子供たちと遊ぶくらいだとか。

 この具現化には相当力がいるようで、十三年前、具現化して街を襲わずに人々の夢の中に現れたのは、ヌシが傷付けられたことで力が弱まり、心の中でしか活動できなかったから。そして、悪夢以外の心を喰らうことで力を蓄え、ヌシを復活させ、人間に復讐するためだった。



 佐久間修一さくましゅういち 年齢 三十五歳 性別 男 身長 181㎝

 本編では語られていないが元総管理局本部の研究員で、西川玲子さいかわれいこと同期だった。当時二十二歳だった玲子と佐久間は科学の第一人者であった大門秀樹に弟子入りし、様々なことを共に学んだ仲間。

 十三年前に獏が現れた時、佐久間は秀樹と共に戦うことを望んだが、病弱であったため秀樹が許さなかった。そんな秀樹を自分なりに助けようと発明したのが医療型アンドロイドのオリヴィアで、佐久間とオリヴィアは最新の医療でたくさんの人々を助けた。

 性格は優しく、誰よりも街の人々のことを考える男だった。しかし、秀樹の死因が事故ではないと知り、最愛の師を亡くした悲しみと怒りが彼の心を黒く染めてしまったのだった。


 オリヴィア 見た目 18歳 女型

 佐久間修一が造り出した医療型アンドロイド。開発者である佐久間自身、コミュニケーションが苦手であったため、オリヴィアのプログラムも未熟で会話をするのが苦手。佐久間と共に暮らしていた屋敷に来客があると、すぐに佐久間の背中に隠れてしまっていた。

「人々を助ける」という想いがプログラムに込められていたため、笑顔を見るのが何よりも好きだったらしい。

 現在は、復讐に憑りつかれた佐久間の手によって戦闘型アンドロイドに造り替えられてしまい、医療の機能は失っている。戦闘性能、武器などはジルを完全に模したもので、音声もジルに酷似している。

 身体を造り替えられても、忠実に佐久間に従うオリヴィアの本心は、もう一度佐久間の笑顔が見たい。ただそれだけだった。










 ~あとがき~



 いかがでしたでしょうか? 以上で登場人物紹介、及びDream Doctor~夢を喰らう魔物~完結となります。

 皆様の大切な時間をいただいた私は、素敵な読書体験を少しでも与えることができたでしょうか?

「楽しかった」「読書っていいな」と、もしそう思ってもらえたなら、作者としてそれほどの喜びはありません。


 ランキング上位に比べたら、私の作品はまだまだ未熟かもしれません。多くの人に読んでもらえなくても、それでも私が小説を書き続けるのは、理由があります。


 私は幼い頃、とある事情で学校に通っていませんでした。勉強もできない、友達もいない、そんな私に言葉を、価値観を、楽しさを与えてくれたのが、小説でした。

 私は読書が好きでした。何度も何度も同じ本を読み返しては、ワクワクしてドキドキしました。私にとって読書は冒険だったのです。

 新しい本を買って、また新しい冒険に出掛ける。そんな子供でした。


 私が小説を書き始めたのは、家族のこんな一言でした。


「お前の文章って小説みたいな書き方だね」


 この言葉がきっかけで私は小説を書き始めました。Dream Doctorの原案ができたのがちょうどその頃、私が十代の時でした。でも、一度私は挫折します。書くのも、読むのも何年もしなくなった期間があったのです。


 そんな私をこの世界に呼び戻したのが、一冊の小説でした。

 その小説のタイトルは、


「ぼくが消えないうちに」A・Kハロルド作


 図書館の児童書コーナーにポツンとおいてあったそれは、幻想的な表紙をしていて、思わず手に取った私は気づいたら借りていました。約二年ぶりの読書でした。


 本当に楽しかった。冒険に出ているようなワクワク感、こんなに楽しい気持ちは久しぶりでした。もうそこから私は一気に小説の世界にまた引き込まれました。たくさんの本を読みました。そして、気付けばまた文章を書いていました。


 Dream Doctorの連載を始めてから、約一年。毎日が本当に楽しかった。書けば書くほどに満たされていって、小説を書き、キャラたちに会いに行く。

 時々書くのが辛くなって筆を休めても、やっぱり世界が恋しくなってまた会いに行く。


 そして何より私を支えてくれたのは、読者の皆様の応援コメントや、♥️です。

 私よりすごい人はたくさんいる。けれど、私の作品でワクワクした人たちだっている。それだけで十分でした。それだけで、私が書く理由になるのです。


 私がただひたすらに書き続けていられるのは、幼い頃の私が多くの作家たちに与えてもらったワクワクや、感動をまた誰かに返すためです。たった一人でも、誰かの心に私の作品が響き続ける限り、私はどんなことがあっても書き続けていくつもりです。



 そして!!話は変わりますが、前回言っていたお知らせ。


 Dream Doctorの続編を書くことにしました。実はまだまだ書きたいことは残っていて、活躍させたいキャラも多くいるのです……。

 書くことには悩みましたが、「リュウの復活を見たい」「今後が気になる」そんなコメントもいただいて、なら書くしかないやんけ、と。

 たった数人でも、続編を期待してくれるならやるしかありません! 織姫、動きます笑


 大まかなプロットは決まっていて、これから少しずつ書いていきたいと思っているので、公開はまだまだ先になると思いますが、待っていてください。宣言した以上は、必ず書きます。その時は、読んでくださいね? よろしくなのです!


 これからも織姫という作家を、末永くよろしくお願い致します。



 織姫でした!



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