第171話【心は二つ身は一つ 】
愛馬ローズオーラに跨り、戦場を駆けるグレートヒェン。
『目の前の廃城に死体の持ち主が居る』
「分かった!!」
盗賊達の根城に向かって邁進するグレートヒェン、しかし
ドゴオオオオオオオオ!!
と砦の壁が崩れて巨人が飛んで来る。
「なっ!?」
飛んで来る巨人を馬上から飛び上がり迎撃するグレートヒェン。
巨人は飛ばされながら拳で殴りかかってガードする。
ドゴオオン!!と激突するグレートヒェンと巨人。
「くっ・・・」
グレートヒェンは弾き出され転がり込み立ち上がる。
巨人もふらつきながら立ち上がる。
「ファウスト!!こいつか!?」
『・・・・・奇妙だ』
「はっ!?」
『何と言うか・・・違う?様な気がする』
「曖昧ね!!」
『分からないが、反応は砦の中だ、邪魔だしとりあえず殺してしまおう』
「それじゃあさっさと片付ける!!」
剣を構え突撃するグレートヒェン。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
巨人がそれに合わせて拳を地面に叩きつける!!
ドギャアアアアアアアアアアアアン!!と轟音を立てて大地が砕ける。
「!!」
グレートヒェンは慌てて飛び退く!!
「・・・・・ローズオーラ、貴方は離れてなさい」
ローズオーラがその場から離れる。
「不味いわね・・・スピードは私の方が早いけどパワーが補って余りある・・・」
『一撃でも喰らったら危ないな、如何する?』
「・・・貴方を撃ち出しても正直厳しいわね・・・」
『全力で移動する・・・!!居ないぞ!?』
「え・・・」
巨人の姿が消えていた、あんな巨体なのだから見逃す筈はない。
「瞬間移動!?あの巨体で!?」
否。
「・・・!!」
全力でバックステップを決めるグレートヒェン
数瞬後自分が居た場所に拳が叩きつけられる。
砕かれた大地の欠片がグレートヒェンに激突する。
「くっ!!」
ガシャンを倒れ血を吐くグレートヒェン。
『まだいけるか?』
「・・・当然!!」
立ち上がるグレートヒェン。
巨人はジャンプした。
「飛び上がった・・・か、なるほどこれは見えない・・・」
『さぁ如何する?』
「決まっている、剣が届かない相手ならば・・・」
パンパン、と乾いた音が鳴り響いた。
「グオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
空から蹲った巨人が落ちて来た。
「・・・・・え?一体何が・・・」
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