第168話【奪われる心胆】
デル、ダニエル、ストーン、クレールの四人に四方を囲まれるグレートヒェン。
近場には盗賊達も居ない、如何やら盗賊達の主戦場からは外れた様だった。
「外術【酒池肉林】!!」
地面から大量に手が生える、しかし今度はグレートヒェンを捕まえる気は無い様だった。
正にその名の通り肉の林の如く鎮座していた。
攻撃では無い様だが物凄い邪魔である。
「外術【一刀両断】!!」
ダニエルが現れた刀で手の林毎グレートヒェンを切り刻もうとする。
しかし、グレートヒェンは中腰で回避する。
「くそっ!!」
「外術【一発必中】!!」
クレールの銃から銃弾が放たれる。
グレートヒェンからは飛ばれて回避されてしまう。
「外術【入木三分】!!」
デルが叫びながら殴りかかって来る。
グレートヒェンはファウストの死体の力を借りて思い切り高くジャンプした。
デルの拳がグレートヒェンを外し、地面に激突する。
轟音が鳴り響き地面に罅が入り、穴が開く。
「なんて破壊力・・・」
すたと、着地するグレートヒェン。
「そちらこど大した速さだ・・・ちょこまかと逃げるのが趣味か?」
「趣味では無いなライフワークと言った所か
だがそろそろ反撃に転じさせて貰おうか」
そう言うなりダニエルの元に向かうグレートヒェン。
「舐めるな!!」
ファウストの死体の力で超加速するダニエル。
そして外術【一刀両断】で刀を生成する。
「死ねええええええええええ!!」
刀を振り下ろそうとした瞬間、手から刀が零れ落ちる。
「はっ・・・?」
自らの腕に衝撃を受けた事に驚き、変な声を挙げるダニエル。
次の瞬間にはグレートヒェンに首を飛ばされていた。
「ダニエルううううううううううう!!外術【一発必中】!!」
巨大な弾がグレートヒェンに向かって放たれるが回避される。
そして何かを蹴りながらクレールに向かって来るグレートヒェン。
「な、何をしているんだ!?」
「クレール!!離れろおおおおおお!!外術【酒池肉林】!!」
大量の手が地面から伸びてグレートヒェンを掴む。
グレートヒェンは蹴っている物を思い切りストーンに蹴り上げた。
「ふぎゃ!!」
ストーンの頭に蹴られた物はクリーンヒットし
ストーンの意識は脳の外へと旅立った。
「な、なんなんだ・・・一体・・・」
蹴られた物を良く見るクレール。
「人の頭・・・ファウストの頭か!!」
「ファウストの頭を体から飛ばした、と言う事か・・・やるな・・・」
グレートヒェンを睨みつけるデルとクレールだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます