第158話【心に勇みある時は悔やむことなし】

【大統一盗賊団】の下っ端達が襲って廃村にした村で野営をしていた


「お、美人さんはっけーん!!」


下っ端Aは女騎士を見つけた。


「何処だー?」

「ほら、あそ」


こ、と言い終わる前に下っ端Aの頭には剣が刺さっていた。


「・・・・・はっ?」

「なにしやが」


る、と言い終わる前に下っ端Cは殴り殺され。

下っ端Bはその場にへたり込む。


「ま、待ってくれ!!」


下っ端Aの頭から剣を引き抜き、首を刎ねる。


「・・・最近盗賊が多いな、物騒な世の中だ」


剣の血を振って落とすグレートヒェン。


「ファウスト、この平地に貴方の死体が有るのよね?」

『間違いない、とても強い反応がしている』

「そう・・・この盗賊達と何か関係が有ると思う?」

『それは分からない

ただこの間の大猿の様なお山の大将になっている可能性は充分あると思う』

「そう・・・じゃあこの盗賊団毎叩き潰してしまいましょう」


盗賊達の野営跡から食べ物を探し、焼けた肉塊を見つけかぶり付くグレートヒェン。


『盗賊団毎叩き潰す?その必要が有るのか?』

「むぐ・・・むぐ・・・何か問題でも?」

『別に君がやりたければそれでも構わないとは思うが

ファウストの死体を持っている奴だけ狙えば良いんじゃないの?』

「ごくん、ファウスト、私は一応こんなんでも騎士のつもりなのよ」


肉塊の骨を捨てるグレートヒェン。


「私は王に忠誠を誓った・・・まぁその忠誠も尽きたけどね」

『何故?』

「貴方を殺したからに決まってるでしょ」

『そうか・・・』

「王への忠誠が尽きても私は騎士、国を、民を守りたいんだよ」

『君の好きな様にやれば良いとは思う、でも第一目標は死体だろう?

他に気を取られては本末転倒じゃないか?』

「なぁに、心配無いよ」

『その自信は何処から来るんだ・・・』

「魔物のスタンピートにも耐えた、魔王軍との激戦にも耐えた

その私が盗賊如きに遅れを取る訳が無い」

『・・・・・それら全てに一人で応対した訳じゃないだろう』

「確かに仲間が居た、でも今も君が居る、ならば勝てる!!」

『何度も言っている様に君の好きにすれば良いさ』

「うん、だから私の好きな様にさせて貰うよ、じゃあ一旦休むね、おやすみなさい」

『おやすみ、良い夢を』


グレートヒェンは廃村の廃屋の一つに入ってベッドで寝た。

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