第112話【流浪の銃士は飛び立つ】

「このおおおおおおおおおおお!!」


銃弾をヤギュウに撃ちこむヴァーグナー。

全ての銃弾はヤギュウに命中し、そしてヤギュウは倒れた。


「糞!!メフィスト!!」

「黙れ」


メフィストフェレスは立ち上がった。


「・・・お、おい傷は・・・」


メフィストフェレスは斬られたと思われる箇所を見せた、そこには薄く魔力が輝いていた。

恐らく魔力で障壁を張って攻撃を防いでいたのだろう。


「ほ・・・良かった・・・」

「良くない、私の呪殺が突如掻き消された」


メフィストフェレスの言葉に驚愕するヴァーグナーとノートゥ。


「つ、つつつつつつつつつっつっつつつつまり!?ど、如う如何言ううここ事!?」

「・・・・・・・分からん、初めての経験だ」

「まさかメフィストを超える魔法使いに呪いを外されたとか!?」

「・・・・・だから分からない、初めての経験だ」


薙刀を携えて部屋から出ようとするメフィストフェレス。


「お、おい如何するつもりだ?」

「・・・確かめて来る」

「わ、私も行こう」

「わ、わ私も・・・」

「・・・・・」


メフィストフェレスは甲板に向かった、後を追うヴァーグナーとノートゥ。


「所でメフィスト、ウェブスター殿とパン殿は如何した?」

「チッ」

「黙れって事ね、うん、分かった、分かった」


三人は甲板に辿り着いた。


「Airport」


メフィストフェレスが魔法を唱えると三人の体が宙に浮き城へと飛び立った。


「相変わらず凄い魔法だな・・・」


そう言いながら地上の敵を撃っていくヴァーグナー。


「そ、そうだね・・・」


ノートゥは何とも言えない表情でそれを見ている。


「所で謁見の間は上か?下か?」

「メフィスト、質問が抽象的だけどとりあえず上だ」

「じゃあ上の方に突っ込むぞ」

「は?ってあぶね!!」


そのまま窓ガラスに突っ込む三人、受け身の体制を取ったので何とか無事だったが

一歩間違えば窓ガラスで前身ズタズタになる所だった。


「おま!!メフィスト!!何考えてる!!」

「・・・・・」


つかつかと歩き始めるメフィストフェレス。


「聞いてるのか!!」

「メフィストちゃんに何言っても無駄だよヴァーグナー君・・・」


ノートゥが諦めた様にヴァーグナーを諭す。


「・・・そうだなさっさと先に進もう」


ヴァーグナーとノートゥはメフィストフェレスの後を追った。

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