第45話【戦うハイエルフ】

「貴様・・・人間か!!」

「御明察です、貴殿がルネか?」

「その通りだ・・・王国からの刺客!!」


ルネのサチによる攻撃、足を狙われたが回避できた。


「やるな、この大森城まで一人で来るだけの事は有」


グレートヒェンはハイエルフの死体から剣を抜き取って放り投げた。

ルネはベットから転がる様に降りて回避した。


「誇り高きハイエルフを殺すに飽き足らず剣まで盗むとはふざけた人間め

だが・・・Root net!!」


ルネは床に手を当てその場所から木の根が広がって行く。

Root netは相手を木の根で足を絡め取り足を封じる魔法、なのだが。

木の根が広がり切る前にルネの目の前に白刃が迫る。


「危なッ!!」


ルネはとっさに下がった、木の根は広がらずに消えて行った。


「Ici・・・」


魔法を唱える前にまたしても斬りつけられる。

魔法を唱えさせるつもりが無いと分かったルネはサチでの攻撃に切り替える。

しかしグレートヒェンは死角になった右側に潜り込んで来る。


「小賢しい!!」


悪態を吐くも対応策が見つからない。

ルネはスピードではグレートヒェンと同等のスピードで動いている。

だがしかし避けられる、ルネは自身と同等のスピードで動く人間に驚愕しているが

グレートヒェンは冷めている

彼女は経験から次に如何動くのか何となく察せるのだ

ルネの実戦経験も無さが浮き彫りになって来る。


「ならば!!外術【殺伐激越】!!」

「!!」


ごうっ、と言う音が鳴る、と同時にグレートヒェンは飛び上がって回避を試みる。

だがグレートヒェンは吹き飛ばされ天井にめり込んだ。


「・・・・・くっ・・・なるほど、流石に強い・・・」

「!?な、何故生きている!?私の最強の外術が何故通じない!?」

「最強の外術ね・・・」


めり込んだ天井から降りるグレートヒェン。


「悪いけどそれより強い外術を見た事が有る」

「これより強い外術・・・まさか!!」

「勇者ファウストの【無刃造】

無限の剣に比べればこの程度は零に等しい」

「・・・なるほど、これは予想以上に大物が来た様だな・・・

良かろう、交渉しようじゃないか」

「は?」

「お前は見た所勇者の仲間だ

マンゲルには逃げられた事だし交渉をしようでは無いか」

「・・・話だけは聞いてあげましょう」

「悪い話では無いよ」

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