第40話【射られるハイエルフ】

ごうっ、という音がした後に窓ガラスが割れる音が鳴り響く。

轟音が遅れて轟き、闇エルフの一族達が居た所が崩れた。


「なっ・・・」

「動かないで貰おう」


外から護衛をしていたハイエルフ達が続々と入って来る。


「正気かルネ」

「話し合いの邪魔になるだけだ居なくとも構わん」

「話し合いだぁ?殺しといて何言ってんだ!!」

「止せライヒャー」

「止めてくれるな長、こいつは何だかんだ言いながら自分が上に立つ事しか考えてねぇ」

「それは誤解だ、ライヒャー我々エルフは人間より優れているのに

人間と同等の権利しか認められていない、これは人間の搾取だと私は考える」

「そう思っているのはお前だけだよ、そもそもお前は搾取だ何だと言っているが

お前達ハイエルフはそこまで困窮しているのか?」

「否!!我々は全てのエルフの事を思って言っている!!」

「ならば我々の意見は決まっている

『迷惑だ、王国に反乱して自分の国を作りたいならお前等だけでやれよ』」

「貴様・・・」


ライヒャーがまくし立てルネが青筋を立て始める。


「マンゲルも何か言ったら如何だ?」


ライヒャーが森エルフの一族の方を見る、しかしそこにマンゲルの姿は無い。


「・・・居ない?」

「・・・居ないだと!?糞ッ!!何処だ!!」

「族長!!危険です!!」


警備の静止を無視してルネは窓の外から顔を出す。


どすっ・・・


「っ・・・!!」


ルネの右目に矢が突き刺さる、外に飛び出したマンゲルが射った矢が刺さったのだ。


「ルネ様を御守りしろ!!」


警備のハイエルフが外に向かって魔法や矢を放つがマンゲルには逃げられる。


「殺すんじゃない!!生かして捕らえろ!!

それからこの分からず屋達を牢屋に放り込んで置け!!」

「はっ!!」


ハイエルフ達に連れられエルフの族長達は牢屋に連れられたのだが

牢屋の数や広さが足りず殆ど一緒に入れられた。


「こんなに大勢を一緒の牢屋に入れるとか馬鹿なのか?」


ライヒャーが愚痴る。


「行き当たりばったりなのか?

それともあんな演説にもなっていない口上で本当に我々の支持が得られると?」

「そこまでの馬鹿とは思っても見なかったが何故我々を生かすんだ?」

「人質にするつもりか・・・或は説得出来ると思っているのか?」

「里に残ったエルフ達の反感を買うつもりは無いのかの・・・」

「マンゲルを生かすって言うのは?」

「さぁな、森エルフ最強で今、有名所だ仲間に引き入れるつもりなんだろう」

「誰が協力するんだよ・・・」

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