久遠の夜凪に

作者 淡 湊世花

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★★★ Excellent!!!

大変魅力的で、惹き込まれるような冒頭から始まります。
その後も独特な世界観と先が読めない展開により、一気に読み進められるような面白さをしています。

キャラクターも個性がしっかり確立されている為、愛着を持ちやすく、フエンとカヤの兼ね合い、寄り添う様子には心を打たれることでしょう。

丁寧に表現された心理/情景描写により、場面の1つ1つが映像化しやすくなっています。思わず見守りたくなってしまうような作品です。

★★★ Excellent!!!

フエンとカヤ。
この二人が凄く可愛くて仕方ないです。
子供というハンデを抱えながらも懸命に海賊へ立ち向かうフエンがカッコ良いし、カヤのからかいに対して年相応に反応しちゃう所がとても良いです。
言葉遣いが丁寧なのもベネ。
カヤはとても心優しい女の子で、フエンが実は物の怪だったという衝撃の事実を知っても、長く一緒にいた叔父達ではなく、フエンに付いて行く所が心にキマシタ。
後、大胆に脱いじゃったり……笑(海女さんも昔は素っ裸で泳いでたし、別に問題ない!!)

印象的なシーンはカヤの父親の死を知って、悲しみに堕ちるカヤをフエンが抱きしめる所と、自分が化け物である事に対してフエンがカヤに尋ねた時にフエンの頬っぺたをそっと添えた所が良かったです。
おかげで昇天しちゃいました……
短い間に、二人の心は固く結ばれており、これから二人がどんな運命を辿っていくのかがとても楽しみです。
すれ違いの末に決別……なんて悲しい事もあるかもしれませんが、この二人ならきっと乗り越えていきます。


どんな事があっても、僕は見守っていきます。

★★★ Excellent!!!

 人魚の肉、新しい出会いと悲しい別れ……などなど、どこか懐かしい、もの悲しさ、寂しさを伴いながらも、懐かしさと優しさを感じる物語です。

 それは何故かと考えていると、子供の頃、毎晩、祖父にねだってしてもらっていた「お話」と同じフォーマットだと気付かされました。

 悲しい歴史、乳母の決意、代償……と、挙げれば切りがない程、優しさを根底に持つエピソード、装置がちりばめられています。

 正義とは辛く、愛とは苦しい、でも貫く事の大切さを思い出させてくれる、あるいは教えてくれるのが本だったな、と感じさせられました。

★★★ Excellent!!!

海を舞台にしたファンタジーの中では珍しい和風の時代物です。
読みやすい文体で、また、キャラクターの言葉使いや仕草などから、
物語の雰囲気作りがとても上手で、
この手のジャンルがはじめての方にも、案外、なじみ易いと思います。

物語は、漁村で育ち、真っ白な石像の隣でおにぎりを食べる少女と、
育ちが良いのか、わりと素朴な感じで腕の立つ少年のお話です。