どうしようもなく暗い詩集です。凍りついた世界を眺めてつぶやかれる、呪詛の群れ。そんじょそこらの人間には及びもつかない絶望。そんな暗い文章をあなたは読みたいだろうか。私は読みたい。孤独、自殺、絶望――そんな言葉に惹かれる人なら、一読をおすすめしたい。まさにその言葉どおりの、真っ黒な塊に出会える詩集ですから。それでも、そんなにも渇いた孤独のなかにも、どこかしら優しさや美しさのかけらを感じることがあります。だからこれは、呪詛であり、祈りでもあり得る、黒い詩なのです。