自殺と殺人のあいだ
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
ここは尾根の上だ。
両側が断崖絶壁になっている。
「神様、教えて」
「神様、教えて」
「神様、教えて」
生涯、誰もいなかった。
生涯、誰とも出会えなかった。
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
何のために生まれてきたのか?
何のために存在したのか?
「神様、教えて」
「神様、教えて」
「神様、教えて」
なぜ、同年代の幸せと成長を、何もできずに見ていることしかできないのか?
私……、こいつらと比べたら、遥かにいろいろな行動をしているのに……。
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
生まれる前に全てが決まってしまう世界って何?
自分の力では何一つ変えられない世界って何?
「神様、教えて」
「神様、教えて」
「神様、教えて」
家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで終わる人生って何?
生涯、この世に会話の相手とメールの相手が1人もいない人生って何?
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
自殺をするか、殺人をするかの、2つしか選択肢がないなんて……。
どうして?
「神様、教えて」
「神様、教えて」
「神様、教えて」
最終的に、どうなるんだよ。
私はどっちを選択するんだよ。
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
「ねえ、どっちに転ぶの?」
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