私の声は誰にも届かない
被害妄想者しかいない国では、どんな言葉も通じない。
結果で黙らせるしかない。
成功で黙らせるしかない。
残念ながらそれができるのは、才能か環境、またはその両方に恵まれた人だけ。
みんな、恵まれているのに、なせか日本では、全員が「私は日本で一番不幸な人生を送っている」と思い込んで生きている。
いったい何がどう不幸なんだ?
打算で生きているじゃないか……。
自分で招いた結果を不幸と決めつけてるだけじゃないか……。
家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで終わる人はどれくらいいるのだろうか……。
加えて、デート経験なし、セックス経験なし、会話の相手とメールの相手が一人もいない人ってどれくらいいるのだろうか……。
被害妄想に基づく仮病以外の、本当の精神病の人はどれくらいいるのだろうか……。
牢屋と路上の両方を経験する人が全くいないのは、経験上、わかるけど……。
「どうにもならない」という言葉は自分がそういう立場に立たないとわからない。
ほとんど人が、明らかに、私よりも良い人生を送っている。
遥かに良い人生を送っている。
ただ、寝たきりで早死の人は、そんな私の背中を、被害妄想クズ野郎として見ているのだろう。
才能がほしかった。
環境がほしかった。
贅沢を言えば、その両方がほしかった。
そこで全てが決まるとわかっていても、無駄な努力をしてしまう。
私の声は誰にも届かない。
被害妄想者しかいない国では、誰にも届かない。
どうにもならないほどに、どうにもならなかった。
独りで生きるには、あまりにも才能が無さ過ぎた……。
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