三百五十五話 過激な内容に、新たな刺激を

「ソウスケ、お前本当に十五歳か? 本当は三十を越えたおっさんなんじゃないのか?」


「失礼だな。俺は正真正銘の十五歳だ。ただ単にそういうプレイもあるかなと頭に浮かんだだけだ」


「普通はそんな事ぱっと浮かばないと思うんだがな。しかしその案は是非実施したいな。ただ今すぐという訳にはいかない」


ソウスケが新し提案したピンクな仕事はリフレよりも過激で刺激的な内容。

そして何より金が掛かる。


(もしかしてソウスケの頭の中はほぼほぼピンク一色なのか? 普通の十五歳が思い付く様な発想じゃない。いや、そもそもソウスケは普通じゃ無かったか。だとしてもそんな刺激的なプレイ内容を思い付くか? もしかしてモバールから離れて他の街でダンジョンに通いつつも、休みの日は毎日歓楽街に通っていたのかもしれないな)


実際にはそんな事は無い。

数度ほど確かに歓楽街に通い、良い思いをした。


しかしセルガーが思う程に性欲に溺れた休日を送っていた訳では無い。


「俺もそんな急ぐ事は無いと思っている。ただ、頭の片隅にあっても良いと思ってな」


「あぁ。頭の片隅どころかしっかり紙に計画を書いておく。もしかしたらお前は色欲を司る神様にでも愛されているのかもしれないな。もしくは性欲の神様か」


「いやそんなこと・・・・・・ある訳無いだろ」


少し間があったソウスケをセルガーは疑問を持った。

しかしソウスケが神の存在自体を信用している様には思えなかった。


(あの神様が色欲や性欲を司る神様には思えない。でも、もしかしたらって可能性は・・・・・・無いな)


自分をこの世界に転移させた神の容姿を思い出すが、それは有りえないと思い、首を横に振った。


「そうか? まぁ、お前は神に祈ったりする性格じゃないしな」


「それはこっちのセリフだ。セルガ―さんだって神に祈ったりしないだろ」


「基本的にはな。ただ、今回お前が提案してくれたリフレを試す時はちょっとばかし祈ったけどな。商人の中には普段神を信仰していない奴らでも、大きな山場を迎える時は祈るらしいぞ」


「なるほど。文字通りの自身の人生が関わっているのなら神に縋りたくなるのも当然か・・・・・・あっ」


「どうした? また何か良い案でも浮かんだのか?」


「そんなところ、だな。俺がさっき話したピンク色の事業に関わる内容だ」


伊達にネットが気軽に扱える世代を生きて来たソウスケは、夜にそういった画像や動画を見ていた。


(実際に見たり触ったりした訳では無いから、どういった構造なのかとかも全く解らないんだよな)


この世界の素材をどの様に使えば造れるのか今のところは分からない。

しかし造ってみる価値は有ると思い、頭の片隅に置いた。


「ピンクな店を経営する俺としては嬉しいアイデアなのだろうが、よくそんなものを幾つも思い付くな」


「偶々だ偶々。そんで一応聞いておきたいんだが、俺がさっき提案した内容は何時頃から始められそうだ?」


「そうだなぁ・・・・・・余裕を持って半年といったところか。リフレを出した後に直ぐそれを始めると良い具合に利益が取れなくなってしまうからな」


「そうか。それなら・・・・・・とりあえず紙とペンを貸してくれ、どんな内容なのか書いて説明する」


「? 分かった」


何故わざわざ口頭では無く紙とペンを使って解らなかったが、一先ず紙とペンを渡す。


そしてソウスケが三分ほどで描いた絵と内容を読む。

読み終えたセルガ―はソウスケに尊敬の眼差しを向けていた。


「ソウスケ・・・・・・お前天才か」


「褒めても何も出ないぞ。んで、こいつはそもそも俺が何時造るか解らんけど、あれを始めてからこいつを導入するのは半年後かそれ以降が良いと思ってるんだよ」


「なるほどな。ソウスケの言いたい事は解った。とりあえず今はリフレに関してしっかりと固めて、あれも

少しずつ進めていくとする」


新しいピンクの事業をソウスケから複数教えて貰ったセルガーの気分をとても高まっており、お礼にという事でソウスケに十五年物のワインを渡した。

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