【序幕・第9章】長女紗月猛襲すっ

1.姉がノーブラで夜這いしに来ましたっ!

 五月五日午前十一時。

紗月姉にちょっかいを出した報復をたっぷり受けている。


 まず、投げ技から始まり、次にプロレスの新技が炸裂する。

挙句の果てには関節技に寝技、獣が肉を食い漁るがごとくである。


「蒼ちゃん、いい汁かいたねっ! あれ? 死んだ?」

「……汁じゃない汗な。身体中が痛い……」


居間でグタッと倒れ込む俺に近付いて紗月姉が小さく声を出す。


「夜中、部屋の鍵開けといて。姉ちゃん明日寮に帰るから、今夜は……」

「え? 今夜はなに?」


 それだけ言うと、紗月姉は風呂場の方へ歩いて行ってしまった。

鍵を閉めて安眠したいところだが、あの姉に鍵は通用しない。

まるで施錠してないドアのように、こじ開けて壊してしまうからだ。


「忘れてたんだけど、加奈ちゃんから蒼太へお土産あるんだよ」


 昼食を作る手をいったん止めて、土産をまとめた紙袋を探る花穂姉ちゃん。

その中から小さめの紙袋を取り出して来た。


「加奈子さんから!? おしゃれな土産なんだろうなぁ」


 紙袋を破ると、中にナイロン袋で個装された衣類が入っている。

袋から中身を取り出すと、花穂姉ちゃんが吹き出した。


「……ぷっふふっ!」

「姉ちゃん……加奈子さんにまでこんなもん買わせて……」


 ピンクのボクサーブリーフ……股間の部分に銀の文字で注入棒。

あの可憐なお嬢様になんてお下品なものを買わせるんだろう……


「今日、風呂上りに穿いてね! 加奈ちゃんに穿いてる姿、写真送るから!」

「いや、送るなよっ! 加奈子さんに変なことするのやめろよな」






 午後二時、長風呂を終えた紗月姉が居間に姿を現した。

首からタオルを下げて隠れているがノーブラ状態、パンツは土産のピンク。


「紗月姉、湯上りのおっさんみたいだよ?」

「花穂に言われたくないな……あんたも普段から下着じゃない」

「どっちも同じだろ。姉ちゃんたちさ、シャツぐらい着て出てこいよな!」


 隠しているだけましだが、紗月姉のスタイルは煩悩を刺激する。

花穂姉ちゃんとの対比的な部分はそこなのだ。


 紗月姉は俺の欲望を知り、それにつけ込んでいる。

夜中に侵入宣告をしてフラグ立ててくる。チンコも勃てに来る。

そういう期待で鼓動が早くなる。性で鼓動が早くなる。


「このパンツ生地薄いな……蒼ちゃん突き破るんじゃない?」

「うん、突き破る危険性が……ないわっ! でも、確かに薄いな」


 花穂姉ちゃんより尻にボリューム感がある分、紗月姉のフィット感がすごい。

股と尻の食い込みと透け具合で素材が薄いのがよくわかる。


「え? それ一枚二千円したんだよ? 素材がいいんだって」


 俺が持っているパンツを手に持って、花穂姉ちゃんが説明する。

確かに穿き心地はいいかもしれない。ごわつきがなく、サラサラして通気性もいい。










◆◆◆◆◆◆










 その日の夜中、鍵を閉めずに部屋で眠ろうとしていた。

時刻は既に午前二時を回っている。紗月姉は寝てしまったのだろうか。


「――寝るか」

「寝るなっ!」


 いきなり声が聴こえた。

ベッドの上から部屋のドアへ視線を移すと紗月姉が侵入済み……

明かりがない状態でよくわからないが、なにか手に持っている。


「紗月姉……クッッションかそれ? ここで寝るの?」

「蒼ちゃん、ベッドから布団おろして。朝、花穂が起きる前に部屋戻るから」


 またもや姉による強制添い寝がおっぱじまるらしい。

布団をフローリングにおろすと、紗月姉がタオルケットを敷布団に置いた。

そして、クッションはなぜか布団の真ん中あたりに設置している。


「ん? なんでそこに枕?」

「蒼ちゃん、ここに腰乗せて寝転んで」


 紗月姉はテレビを小さな音量で付けた。

光源で部屋が明るくなり、紗月姉の姿もはっきりと見える。

昼間の風呂上りの姿のままだ。ピンクのパンツ一枚穿いているだけ……


「これでいいの? 紗月姉?」


 言われるがまま、枕の上に腰を乗せるように寝転んだ。

穿いている注入棒のパンツは、大きく膨らんで張り出している。


「セックスはしない。けど、今の蒼ちゃんの欲を満たすことはできる」

「いつもみたいに却下……と言いたいけど――んゎっ!」


 話の腰を折るように、強引なキスで口を塞がれる。

そのまま鼻をつままれて、あれ、息ができないような……


「やり方が間違っていてもいい……好きな気持ちは誰にも負けたくない」

「姉ちゃん……」


 頼むから服を着て部屋で寝てくれ、と今までの俺なら言っていただろう。

もう、我慢するのが苦しい。姉弟とわかっていても本能が勝ってしまう。



 乳房の膨らみ、薄ピンクで形の良い先端部分、食い込んだパンツ。

胸が焼け焦げるほどの性衝動に駆られ、呼吸が荒くなる。


「蒼ちゃん、静かにしてね。花穂が起きちゃうから」


 音を立てずに、そっと紗月姉が腰骨の上に跨って来た。

注入棒の棒の文字と、注入可の可の文字が重なり合う……

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