第29話【マダカナマダカナ】

「私は後程、八仙飯店に行くから君は君で行動したまえ」


そうポンポムに言われた後にポンポムに紹介された店に向かうハック


「ここか・・・」


メモの場所には【煮込み専門店マダカナ】と看板が立てて有るログハウス風の店が有った


「煮込み専門店か・・・何で兜欲しがるのか分からないけども行ってみるか」


ハックは店の中に入ると奥から若い女性がやって来る


「すいませんーまだお店やってないんですよー」

「あ、いえ、カナさんはいらっしゃいますか?」

「私がカナですが、貴方は?」

「実は訳有って装備品を売る事になったのですが

ポンポムさんからの紹介で兜だったら買い取ってくれるんじゃないかと紹介されて」

「兜?どんな兜なの?」

「何だか凄そうな・・・」

「実物見ないと分からないけどもちょっと興味有るかなぁ、物は有るの?」

「いえ、ここには・・・」

「あらそう、実物見てから判断って出来る?」

「大丈夫だと思います、でも何で兜を?」

「うちの名物なのよー」

「名物」

「兜煮って言ってね、兜を鍋に見たたて煮込むって言う奴なんだけど」

「何故そんな料理を?」

「一回食べて貰えれば分かるんだけどこれが美味しいのよー

兜の方が鍋より値段高いからかなぁー」

「は、はぁ」


困惑するハック


「でも、とりあえず物が見たいから案内して貰っても良い?」

「分かりました」


ハックはカナを八仙飯店に連れて行った


「あらコモンズさんのお店じゃない」

「お知り合いですか?」

「ポンポムが、いや止しておこう」

「?」

「おやハック君お帰り」


店番をしていたコモンズが声をかける


「あ、どーもです」

「コモンズさん、どうも」

「あ、カナさん、どうも」

「聞きましたよー何か凄い兜有るらしいですねー」

「凄い物なんですが処分に困ってましてね、宜しければ見て下さい」

「はい」


コモンズが店の奥にカナを案内して兜を見せた


「おおー、予想以上に凄そうな兜ですね・・・

耐熱性とか大丈夫ですか?」

「それに関しては問題無いです、ドラゴンの炎にも耐えられる代物です」

「それは凄い、耐水性は如何かな?」

「手間を省く為に解説しますと鍋としての運用は充分可能ですよ

鍋として使った事が有ります」

「!?」


兜を鍋代わりにすると言う行為がポピュラーな事なのかと困惑するハックであった


「良い兜だし20Gで如何だろう?」

「構いませんよ」


処分した荷物の20%なので神州進撃会には4G入る事になる


「あ、そうだ、後からポンポムさんも来ます」

「・・・彼女も来るのか・・・」

「コモンズさん、奥さんの事も有るけどポンポムの事も見てあげて」

「う、うーん・・・」

「???」

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