第28話【ポンポムの生パン屋】

トーホクに教えられた【ポンポムの生パン屋】に向かったハック

店構えは普通のパン屋の様だ、そして隣に喫茶店も有る


「・・・生パンって知ってる?」

「うーん・・・火を通す前のパンじゃないかにょ?」

「パン生地じゃん、そんな物売っているとは思えないが・・・」


店の中に入るハック、中には一人客が居たが会計を済ませて帰って行った


「すいません」

「・・・何?」


けだるげで巨乳、裸オーバーオールの女性が

もっきゅもっきゅと何かを口にしながらやって来た


「うわ・・・えーっと、ここって何の店ですか?」

「生パン屋だよ」

「生パンって何ですか?」

「火を通してないパンだよ」

「パン生地!?」

「まさかの正解にでぶ妖精も草生える」

「パン生地を買う人が居るんですか?と言うか何で買うんだ?」

「そりゃ焼きたてのパンが食べたいけどパン生地を作れない奴が買って行くんじゃないのか?」

「それは盲点・・・貴方が口にしているそれは」

「無論、生パンだ」

「腹壊すって!!」

「そういうお前は何だ?客じゃないよな?」

「あ、すいません、俺は神州進撃会と言うギルドの者なんですが・・・

実は鎧とか兜とか盾、足甲を買ってくれる人を探していまして」

「いやそっちの方が買う奴居ないだろ、騎士の家ならまだしもなんでここに売りに来る?」

「この町の住人に買わせたい、と言う事でして」

「何で?」

「遠くまで行くのが嫌だ、と言う理由らしいです」

「・・・・・ははぁん、なるほど、八仙飯店か」

「え、何で分かったんですか?」

「あそこの看板娘が妊娠したとかで町を離れたがらないんだよアイツ等

それで誰が使っていた装備なんだ?」

「コモンズさんが昔使っていた装備と聞きましたが」

「よし、買った」

「は?」


先程までの対応と打って変わって急に買う気を見せ始めたので

呆気に取られるハック


「買うと言っている」

「良いんですか!?」

「全部の装備は変えないがコモンズと久々に会えるかもしれないし、な」

「え?」

「まぁ大人になれば分かるよ」

「とりあえず買い手が見つかって良かったです」

「言っておくが全部の装備は買わんぞ?」

「あ、そ、そうですか・・・」

「だが兜は買い手に心当たりが有る」

「ほ、本当ですか!?」

「私の親友にカナと言う奴が居てな、そいつがやっている店に行くと言い」


ポンポムがさらさらとメモに地図を書いて渡した


「ありがとうございます!!」

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