84日目

「…あれ?ホミアさんはどこに行ったんですか?」はじめに気づいたのは、ルメラだった。実際、今まで俺の後ろにホミアはずっといると思っていた…しかし、いないのである。これは完全にはぐれた…俺たちは即座に理解した。すでにダンジョンの奥深くまで来てしまっている。魔物も手強い奴が多くなっている。戦闘力ほぼゼロのホミアが一人になったら…「どうするんだ?ナナシ」リオナが俺に聞いてくる。ここで判断しろと言うのだ。ホミアを見捨てるか、助けるか…俺は少し迷った。ホミアはそもそも、リオナに妖しい商売をさせようとしたやつだ…だけど…「…探そう」俺がそう言うと二人も小さく頷いた。とにかく、ホミアの無事を祈るばかりだ。

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