65日目
「…すいません。私は、無理です」そう言って、ルメラが去っていったのはつい数時間前のことだ。ルメラは、自分はとても臆病で、誰とも冒険できなかったこと、一人で彷徨っていたところに、俺とリオナが現れたこと、たまたま魔法で魔物を倒せたこと…目の端に涙を溜めて話してくれた。だから、ドラゴンなんて怖くて仕方ないと言うのだ。俺はなんとか説得したが、ルメラは同行してくれなかった。俺はそれを責められない。俺はリオナを助けたいからドラゴンを倒そうとしている。だけど、ルメラが怖いというのなら、強制することはできない…一人で過ごす山の中は昨日よりも恐ろしく感じる。まるで、巨大な怪物の胃袋に自分から入っていくようで…
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