第57話 先輩のガードは弛んでも固い

 先輩のガードは弛んでいる。いざ攻勢の時。


「お茶入れますね」


 すかさず水筒を持って先輩の横に座る。


「待て」


 しかし先輩はあたしを制止して、折畳みテーブルを取り出し、そこにティーカップとポットを並べ、


「ダージリンのファーストフラッシュだ」


 紅茶の茶葉を出した。


「それはお湯だ」


 水筒を受け取った先輩が紅茶を淹れだす。


「言ったでしょ。凝り性だって」


 サンドイッチを食べながら幼馴染が言う。

 先輩のガードは弛んでも固い!

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