第49話 バカでも先輩のガードを崩すのは
あたしの突撃に幼馴染は眉根を寄せる。
「先輩に嫌われたくないから、こういう中途半端をやるんです」
「あなたこそ」
彼女は否定せずに逆に聞く。
「それをはっきりさせて得なことがある?」
確かに恋敵を増やす利点はない。けど一つだけ確実なことがある。
「敵塩の恋愛成就とかしょっぱいの嫌なんで」
これに彼女は腹を抱えて大笑いした。
「……はは、あなたバカでしょ?」
バカでも先輩のガードを崩すのはあたしが先だからいいんです!
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