第37話 そうガードされたら終わりじゃないですか!

「……先輩の一人暮らしって高校からですか?」


 幼馴染の残したモヤモヤ解消の為に先輩のガードに挑む。先輩が読書中の本から顔を上げる。


「どうした突然」


 初手からの牽制ガード。怯むなあたし!


「ちょっと気になって……」


 エヘヘと窺うあたしを見る先輩の顔に少し影が差した気がした。


「まあ、そうだな。色々あってな」


 曖昧にそう答えて、先輩は読書に戻る。

 ……先に「色々あって」とかガードされたら終わりじゃないですか、先輩!

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