初めて読んだ時から大切なお話です。語られる主人公のリーゼの人生は、始まりから幸せなものではないかも知れません。たくさんの愛や世界からの恵み。子供が受けてしかるべき恩恵。それを彼女は失ってしまう。それでも彼女は目を覚まします。ぬいぐるみのパルムの声に導かれて。それは小さな魔法。でも、それは彼女自身が起こしたものだとわかります。目を開けて。昨日と違う今日と明日を生きる。そんな彼女の覚束無い一歩。冷たくて、よそよそしかったはずの世界や周囲の人々。変えて行くのは彼女の笑顔。そして踏み出す一歩。静かにゆっくり。見つめて、見守る、作者さんの視点と文章が素晴らしいです。そして本作は、何より、読んだ皆さんの人生にも起きる物語です。魔法はある。この世界に存在する。そしてそれが出来るのは、リーゼ同様に、世界中に数多いる、主人公の一人である読者さんたち。私はそれを信じて疑わない。この作品を読む度に、それをかみしめています。大好きな作品!だって、みんなが子供だった頃の心があるから!生きる可能性を感じる作品だから!ぜひ「子供の本や子供を主人公のお話は・・」そんな方にもぜひ!お読み下さい!心からおすすめしたい作品です!(o^-^o)🌿
いやぁ……この作品はね、正直キャッチコピーから既に持っていかれました。
あっ、絶対面白いだろうなって思いますよね。あの一文だけでグッときますよね。
物語はリーゼロッテという母を失った少女と、その少女を取り巻く人達との関係を描いています。
私のひとこと紹介見ました?意味わからないでしょう?私もです。
今回は最新話まで読んでみて、一番初めに思い浮かんだことをひとこと紹介に書いてみました。
レビューなので、作品の中身はあまり詳しくは書けませんが……
つぎはぎだらけのコートはリーゼロッテを取り囲む人達です。決して完ぺきではありません。カシミヤなんてもってのほか。高級感などありもしない。本当に寒さを凌げるのかも疑わしいレベル……でも、支えたいんです。優しく包み込んであげたいんです。凍てつく夜の風から大事な主人を、大好きなお嬢様を守り抜きたいんです。
これで少しは私のひとこと紹介の意味が……わかりませんよね、すいません。ここからは分かりやすく魅力を伝えます(笑)
作者様の心情描写が圧巻です。特に、リーゼロッテが母親を失ったシーンなんて鳥肌立ちました。子供だからわからない大人達の言葉、子供だからこそ出てしまう素直な疑問。それでも、胸のざわつきは抑えられないリーゼロッテ。
母親を失うという絶望をこれでもかっていうくらい見事に描いています。その描写力には本当に頭があがりません。ちょっとでいいので才能分けていただけませんかね?ダメですかそうですか。
キャラも魅力的な人達ばかりですね!給仕の三人は三者三様とでも言いましょうか、全く性格が違います!個人的にはカティヤさんが気になります!彼女みたいな人が、意外とリーゼロッテを大切に思ってたりするんですよねぇ……えっ?どんな人かって?読めばわかります。
とにかく一度読んでみてください!まだ、序盤の方なので読むのには苦労しないと思います!そして、読めばきっとこう思いますよ!
「あぁ……あのレビューは意味わからなかったけど、作品はよかったな」って。それでいいんです!作品がよければオールオッケー!!泣いてなんかないです!(ノд・。) グスン
リーゼロッテと可愛らしい猫のぬいぐるみ、そして優しいメイドさん達!みんなあなたが来るのを待っています!
描かれているものは、小さな少女がその家庭教師に抱くかわいらしくも真剣な「愛」のかたちです。
カクヨムには、ちょっと異端なタイプの傑作書く人が多いなという印象だったのですが(悪口じゃないよ!)この方は、たぶんここでは非常に珍しいステレオタイプを五感が刺激されるレベルにまで高めて描ける作家さんだと思います。
これってものすごいことで。
まず、文章力がないと実現できません。
次に武器がないと実現できません。
作者様の武器、勝手に「豊かで美しく精緻な表現力」にさせてください。あ、でも過不足ない洗練された文章とそれを存分に生かすことの出来る確かな筆運びも武器だと思うの。
とにかく力量が半端じゃない。書店に並んでたら買います。間違いなく。
頁を捲る度に、爽やかな風が頬を撫で、次から次へと飛び出してくる美しく精緻な表現の数々に、酔いしれることでしょう。
なんか偉そうになったけれど、酔いしれます! 断言!
長々と語りすぎました。
ひとことでいえば、素晴らしい。
読んで酔いしれてください。
作品の中にある愛と外にある愛。
このふたつの愛に、あなたもぜひ包まれてください。