名刺代わりの小説10選・海外編
前回お送りした国内編については、公開後に書き漏れをぽろぽろ思いだしては冷や汗かきながら加筆修正しております。
あの作品を忘れていたなんて…の嵐。情けない。
今回は「#名刺代わりの小説10選」海外編です。
こちらは国内編ほど悩まずにリストアップできました。
赤毛のアン/ルーシー・モード・モンゴメリ
武器よさらば/アーネスト・ヘミングウェイ
ナイン・ストーリーズ/ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー
グレート・ギャツビー/スコット・フィッツジェラルド
悲しみよこんにちは/フランソワーズ・サガン
愛人 ラマン/マルグリット・デュラス
停電の夜に/ジュンパ・ラヒリ
いちばんここに似合う人/ミランダ・ジュライ
芝生の復讐/リチャード・ブローティガン
アムステルダム/イアン・マキューアン
世界名作系を入れたらきりがないんですよね。『若草物語』とか『あしながおじさん』とか『小公女』とか。
ただ『赤毛のアン』だけは譲れない。
子どもの頃、ジュブナイル向けの文庫の形で読んだとき、マシューの死後アンが初めて泣くシーンで自分も本を放りだして泣きました。
そうして『アンの夢の家』まではローティーンの頃に読んだのですが、大人になって新潮文庫でシリーズ全巻買い揃えて通読したときは、ほんとにほんとにモンゴメリというひとは世界の宝のようなひとだ…と自分の全細胞で実感しました。
未読のひとはアンをなんとなくメルヘンでファンシーなもののように思っていたりしますが、あれは本当に人間の内側の襞に隠れたものをすくいとって卓抜な文章力で書き起こし、叙情で包みこみながら切れ味も失わない最高のシリーズですよね。
ヘミングウェイ、サリンジャー、フィッツジェラルド、このロストジェネレーション作家と呼ばれるあたりは自分の専門分野なので、あえて多くを語りません。
最近だと、ノイタミナ枠で放送されていたアニメ「BANANA FISH」がこれらを踏まえた作品で、たまりませんでした。
教養のあるひと…好き…… ってなります。
フランス文学だと女性作家が好きです。
サガンは24歳のときにはまり、10代の頃に読めばよかった…と激しく後悔しました。
デュラスは、高校時代の恩師に上京後に再会し、上野で飲んでから一緒に書店に行って勧められて購入した思い出。
移民文学というジャンルを切り拓いたとされるジュンパ・ラヒリ。
あの静謐な筆致と文字にならない希求がたまらないのです。
『その名にちなんで』も必読です。
ミランダ・ジュライは自分が書店員をやっていた頃に売れまくっていた記憶。
今も根強い人気がありますよね。
村上春樹が影響を受けたと言われるブローティガン。
文体がとにかく垢抜けている。さりげなさの中にこめられたアイロニーと狂気。
イアン・マキューアン、とにかくおもしろい。挙げたのは憎しみを抱き合い互いを破滅に導くおっさんたちの物語。
ブッカー賞受賞作ですね。
…と、ここまで書いてロバート・ニュートン・ペック『豚の死なない日』を思いだし、膝から崩れ落ちています。
こっこれ本当に好きなんだよお、うわあああああ(語彙力)。
それと、タニス・リー『銀色の恋人』。
こちらはファンタジーなのであえて外したのですが、どれだけ泣かされたかわかりません。
泣きながら読み終えたところで訳者がわりとよく知る先輩で仰天した記憶(おい)。
あ、また感動のバロメーターとして「泣いた」を使ってしまった。
連載中の恋愛小説『アパートたまゆら』にて、主人公の恋の相手がブックレビューでブレイクしたライターという設定なので、このあたりの作者の個人的な好みが物語に反映されるかもしれません。
というか、既に反映してますね。ふふふ。
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