第3話 お守りの中身
咲さんの部屋には、昔、何度か入れてもらったことがある。
といっても、小学生の頃の話だが、さすがに中学生となると、入りづらい。
咲さんの、部屋はいかにも年頃の女の子という感じだった。
だが、CDやポスターのアイドルに時代を感じる。
ぬいぐるみがたくさん並べらていた。
机の上には、日記があり、悪いとは思いつつ読ませてもらった。
でも、3日で終わってた。
「ハハハ。そういや三日坊主だったな・・・」
少し微笑ましくなった。
で、この部屋に入れてもらった理由だが、あの日咲さんにもらったお守り、
その中身を開けるためだった。
「もし、夢がかなったら、咲さんの部屋でみたい。ふたりで・・・」
そう決めていた。
咲の霊が、この部屋にいる。
そう信じて、お守りを開けた。
ちなみに、袋には「心願成就」と書かれている。
中身を開けると、白い紙が一枚入っていた。
「メモ?」
そう思い開いてみた。
【たかくん、元気?
久しぶりだね。
これを読んでいるということは、夢を叶えたんだね。
おめでとう。信じていたよ。
でも、私はいないということだよね・・・
隣で一緒に見られないのが、残念だけどね。
あっ、スペースが無くなったね。
続きは、この部屋を探してみて。
今、私の部屋にいるんでしょ?
君への遺言があるからね。
パパとママには、許可を取っているから・・・
じぁあ、そこで会おうね
よーい、スタート】
僕は、読み終えると、悪いとは思いつつも、部屋を探しだした。
咲さんの、最後の遺言の書かれた手紙を・・・
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