第119回:現代にあえて未来的ガジェットを持ち込まない

・今回のテーマ

上記通りです。以前、「バナナフィッシュ」のアニメ版でスマホ等が導入されている事に対して「最近の若い人が違和感を持つ」と言う理由がある事を言及したと思いますが……今度は、別の手段です。


これも2019年放送のアニメですが『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』という作品があります。この作品、実はPC-9801時代の作品だったりします。20年以上前と言うべきでしょうか。


実は、このアニメ版は元原作のゲーム版に忠実(さすがにR-18描写の一部カット等はありますが……)という衝撃作品だったりするのです。しかも、スマホに代表されるハイテクガジェットは未登場。これがリメイク版バナナフィッシュとの大きな違いでしょうか。


ここで重要なのは、あえて元原作を尊重して近未来的なガジェット(スマホ等)を導入してもおかしくないのですが、それをやっていない所です。YU-NOの場合は更に複雑な事情が……と言っても、今回のノウハウでは関係がないので知りたい方は各自検索の事。


現代を題材とした作品(昭和~平成前半)で平成後半や令和に入ってからのハイテクガジェットを導入したフィクション的な世界観にする事も可能です。例えば「昭和の終わりにスマホがあったら」とか「平成初期にリニアモーターカーが走っていたら」というIF的な話もあるでしょう。


そう言った箇所を含めて、あまりにもご都合主義的過ぎる理由から「あえてその時代にあった物だけで話を作る」という手法も題材によってはアリなのかもしれません。昭和の終わりにスマホの様なガジェットを使って迷宮入り事件を次々と解決していくようなミステリー物も、見方によっては現代知識チートの部類に該当するかもしれません。こうした時代背景の読み違いには注意しましょう。


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