第94回:詰め込み過ぎても伝わりにくい
・今回のテーマ
前回は削り過ぎても伝わらない事を話しました。設定をてんこ盛りにしたら読者にキャラの事を分かってもらえるのでは……と誰もが思うでしょう。
しかし、現実は非情である。
詰め込み過ぎて、登場人物が出るたびに身長や体重、家族構成なども解説していくような作品は読んでいて疲れますよね。これがミステリー物で犯人かもしれない人物の情報を提示する様なタイプ、アドベンチャー物やデスゲーム物でライバルになるであろう人物であれば、プロフィールをさっくりでも説明する必要性が出てくるのもやむ得ないと考えるでしょう。
格闘物でも登場人物の出身国、体格、使用する技のタイプと言った物は解説されます。そうしないと「どういう相手なのか?」と言うのが伝わりません。
しかし、ベルトスクロールアクションの雑魚、仮面ライダーのショッカー戦闘員に代表されるやられ役であればそうしたプロフィールは不要です。体格と使ってくる技、性別も言及したいのであればその辺りで充分と言えるでしょう。
削り過ぎてもダメ、設定を加え過ぎてもダメなのです。それらのトータルバランスは自分で気付かなければ……料理人の中には、目分量で調味料を入れて調整する様な人もいますので、その辺りまでに小説のプロットを組み立てられるようになれば、ある意味でも今回の創作ノウハウは成功したと言えるかもしれません。
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