質問6.長編を書く際、同じ物語を書き続けるコツはありますか?


 はじめにある程度の分量(十万字書ける分くらい)のプロットを作り上げてから、書き始めることかな。


 あとは、私が物語を書くときの基本構造として。

 1話3000文字~4000文字くらいにして、その中で『承転結起』の構成にしてあります。『起』を最後にもってくるのは、次の話への『引き』を強くして次話も確実に読んでもらうためです。参考にしているのは、ジャンプの漫画です(ワンピースとか。めちゃめちゃ先読みたくなるじゃないですか!)


 さらに3万字~4万字(10話前後)くらいを一章として、章ごとに一つの物語(起承転結)ができているようにしています。拙作『魔獣密猟』ですと章ごとに一つの魔獣をメインテーマにした独立した話になっています。


 それを3~4章くらい繋げて、一冊分(十二万字くらい)にしてあります。章ごとの話の他に全体を通すメインストーリーも作って、一冊分の中で起承転結をつくります(第1章が起、第2章が承、第3章が転、第4章が結みたいな感じ)。

 さらに、シリーズ全体を貫くメインストーリー・メインテーマもあって、それも冊数や章をこなすごとに少しずつ全体像が見えていくように構成してあります。


 そんなわけで、大きな起承転結の中に、さらに中ぐらいの起承転結、その中に小さな起承転結……という具合に重なり合う構造にしてあります。


 もちろんプロット段階ではぼんやりとしか決めていないことも多いので、そういう部分は執筆していく途中で徐々に固めていきます。

 たとえば、『ドラゴン差押え』の最終章は、読んでくださった方からとても評判がよくて、ありがたいことに「感動した」とか「泣いた」という感想を多くいただいています。

 でも、実は最終章のプロットは、書き始め段階では「主人公がうまく物事を乗り越える」くらいしか書いてなくて、具体的にどういう方法で最後の難関を乗り越えるのかも決まってなかったですし、現地のヒロインとどうなるのかも決まってなかったですし、そもそも主人公が現地に残るのか日本に帰るのかすら決まってなかったというザルっぷり。このあたりがようやく明確に自分の中でイメージが固まってきたのは、その前の章を書いている頃くらいだったので、結構土壇場でした。

 ここらへんは、ぎりぎりまでわざと決めなかったんです。物語を直前の部分まで書いて、そこからイメージできる彼らの性格・ほかのキャラとの関係などを元に、彼らひとりにとって一番彼ららしい結末にしたいと思ったので。

 そして、結果、ああなりました。気になる方はぜひ、ウェブ版をお読みください!(宣伝かよ)

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