第69話
「千帆ちゃん、随分苦労してたからね。 おでんとウーロン茶を出せば、吉永さん、 嫌がって帰ったりだとか。それとかディスコに、あんなサーカスなんかに連れて行かれてさ!マリンちゃんと行ったからでしょ? みんな、マリンちゃんとしてた事を又やったり、じゃなきゃ嫌がったりだとかだし!」 「そうそ!サーカスなんて、入った途端に トイレに行って、何十分も出て来なかったって。それで千帆ちゃん、恐くて泣いちゃって。ずーっと戻って来るまで、入り口近くで、泣きながら待ってたって!」 「それも酷いね。」 「だから、戻って来たら直ぐに外に出たんだって。あんな所、二度と行きたくないって 頼んで。」 「そうしたら吉永さん、マリンちゃんは 全然平気だったからって言って、弁解してたってさ。」 「だって、あの子は常連なんでしょ?みんなを知ってて、みんなが寄ってきたり話しかけてたって、吉永さん、あの凄い怒った日に言ってたよね?」 「言ってた。だけど、全部マリンちゃんの 影響だよ!吉永さんも、あんな子と付き合うから…。」 何を勝手な事を言ってるんだよ、最初に付き合ってたのは私だよ。私が止めたから、千帆が後から付き合っただけ。なら、何でそんな事言われるの?それに、ディスコでトイレにこもってて中々出て来なかっのは、又やったんだ!何の為に?もしかして、試してた? ああいう所で一人にして、どんな態度を取るか?私は何度も行ってるって言っちゃったけど、でも知りたかった?千帆の事もそう? もしかしたら、ああした所に少し位一人で いてもなんともないだとか、そうした女か どうか知りたかったんだ!自分の子供を産む女が、余り情けないとか弱いのが嫌だから?!子供を警察官にしたいんだから、強い女でないと子供も似たら困るから? だから、私は平気だったし、吉永とは気が 合うと思う。合わせてたなんて言ってたけど、ディスコの事だって結構楽しんでたのは事実だよ。あれは嘘じゃない。 だから、又寄りを戻したいと言ったのは、 まだ好きなのと気が合うから。そしてそうした 強い?面が気に入ってるから。 千帆とは多分気が合わないし、幾ら意地悪でも、本当には気が強くないのかも。吉永は それを見抜いて、嫌だったんだ。 だから凄く寄りを戻したかったけど、あれ程子供が欲しい人だから、自分が断れば直ぐに千帆と子供を作る。自分を忘れる為もあるだろうけど。なにせあの人は子供が欲しくて、それに執着してるんだもの!!
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