第67話

「千帆ちゃん、赤ちゃん駄目だったって。」「嘘?!」               「流産したって、凄く悲しんでたよ。」  「何で?」               「よく分からないんだけど…。」     「可哀想!」              「それでもうあそこは出るって言ってるんだ。吉永さんに悪いって言ってね。もう  いられないって言って。そう話したん   だって。」               「ふーん。」              「だから、言ってたよ。世の中、良い事は 長続きしないんだねーって。何回も言ってたよ。」                 「いつ出るの?」           「来週だって。」            「そう。ねー、これってマリンちゃんが呪ってんじゃない?!」           「ね~、そうだよね。きっとマリンちゃんが恨んでるんだよ。本当はきっとまだ吉永さんが好きだから。なのにもう千帆ちゃんに取られて、悔しいからさ。」          二人はそんな事を言いながらチラチラとリナを見た。                リナは驚いていた。千帆が流産?ついこの間、子供がてきたばかりじゃないか?それがアッと言う間に流産したのか。分からないものだな。

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