十話(最終回) 言葉で伝えようと。


「あ あの 美香・・・」


そう僕が言った途端広海は後ろにダッシュしていき、草むらに隠れた。


「ん どした?」


「・・・。」


僕は緊張して黙ってしまった。


「ん?」


緊張して何を話していいかわからなくなってパニックになった。


「えっと あの・・・」


僕はそう言っていると後ろから広海が来て僕を引っ張っていった。


「なんか言わないと始まらない。言葉にするから相手に伝わるんだよ」


「そうだよね、言葉にしないと・・・。」


僕は再び美香の所にいって言った。


「知ってるかもしれないけど 俺は美香の事好きだよ。いっつも和樹としゃべって るけど、変わってないよね・・・?」


僕は両手を握りしめ、一つ息を吐いた。全身が熱くなり顔が引き締まって顔がつぶれそうになった。


「え・・・」


美香は言いにくそうにこう言った。


「実は・・・」


まさか 変わったもか。急にその場から逃げたしたくなり、足を一歩引いた。


「ごめんね 私も、好きだよ でも、和樹に一回殴られて、こういうの断わるとど うなるのかと思って・・。」


「え あいつ美香のこと殴ったのか?」


「う・・うん。」


「なんで殴られたの?」


「いや・・・なにも。」


何かあったんだろうけど 人を殴るのは良くない。だからさすがに怒ってしまって和樹の家に入った。


「和樹ーちょっと来よっか」


和樹は良く喧嘩したり、強いイメージだったけど僕は、一応6年間空手をやっていたので怖くわなかった。そして美香の見えないところに言って、和樹にこう言った。


「どんな理由があっても 女子殴るとか最低だな。」


そうとだけ言って美香の方へ行った。広海もいた。


「ありがとう・・」


美香はそう言って涙目になった。すると広海がこういった。


「じゃ 帰るか」


美香にじゃあね。と言って広海と帰った。


「な 言っただろ言葉にしないとわからないって。」


「そうだよ 言葉にしないと分からないんだよなぁ。」


僕は家に帰り、布団に入り、いろいろ考えた。


「言葉にしないとわからない。そして好きな人は作るんじゃなくてできるんだよ  なぁ。」


====FIN====




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