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あなたが寂しくないように
屍になろうと傍にいるよ
あなたはとても寂しがり屋だから
墓なんかには入らないよ
もしも、可能ならば私は
あなたに産んで貰いたかった気がする
そんなことを言うと母に申し訳ないけど
でも、何となくそんな気がするのだ
あなたに護られて、そしていつかは
あなたを護るのだ
しわしわになったあなたを抱いて
「いい人だった」と
泣いてみせるのだ
何日も何日も泣いて私は
いずれあなたの1部になるのだと
それが叶わない願いならば
神様、僕が死ぬ日にちを彼女が死ぬ日の
1週間後にしてくれないか
その期間で、あなたの全てを振り返るのだ
思い出の張り付いたコルクボードも
着崩したあの服も
初めて出会って、交わしたあの言葉も
それを全部抱いて天国までいくのだ
せめて、あなたとの全てを思い出して
死んでしまいたい、だって
あなたは寂しがり屋だから
もしも、僕が何も覚えてなかったら
きっと、寂しがるから
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